講演情報

[OS13-2]訪問看護における精神障害のある家族に対する助産師と精神科経験看護師の協働連携

佐々木 あゆみ (訪問看護ステーションななかまど中央)
2002年3月 新潟大学医療技術短期大学部看護学科 卒業
2003年3月 新潟大学医療技術短期大学部専攻科 卒業
2003年4月 北大病院周産母子センター 入職
2024年4月 訪問看護・リハビリテーションステーションななかまど中央 入職
【背景】精神疾患のある家族の子育てには継続的な支援の必要性が指摘されている。助産師の役割には精神疾患母(以下、精神疾患母)などのメンタルヘルスケアも含まれるが、一方で助産師が精神疾患母の支援に困難を抱える実態も示されている。また、鈴木は、精神疾患のある家族の育児支援においては多職種が連携した包括的な支援体制の構築が重要であると述べている。そこで本報告では、産後1年間の育児支援における、助産師と精神科経験のある看護師による訪問看護の実際を報告する。倫理的配慮は施設長の許可を得て、利用者にはオプトアウト方式を用いた。
【実践例】2事例における訪問看護は、産後直後から約1年間を対象とし、利用者の状況に応じて柔軟に調整した。産後直後は助産師と看護師が約2週間、同時に毎日訪問し、その後は家族の精神状態を踏まえてカンファレンス(以下、CF)を行いながら訪問回数を漸減した。症状が安定している場合は助産師による育児支援が中心となり、精神症状に変化が生じた場合は看護師が介入し、訪問者や訪問回数を調整した。【考察】助産師と看護師が情報共有しながら協働することで、家族の精神症状や家族状況の変化を早期に捉え、訪問者や訪問頻度を柔軟に変更するなど、タイムリーな対応が可能となった。以上から、精神疾患のある家族の産後支援においては、助産師による育児支援と、精神科的視点を有する看護師による精神症状への対応を、家族全体の状況に応じて組み合わせる協働体制が、支援の中断を防ぎ、継続的な在宅育児を支えるうえで重要であることが示唆された。