講演情報
[P1-18]「今」の時間を患者と共に味わう
〜訪問診療導入前の事前面談を通じて〜
山岡 裕美 (医療法人社団オリーブ 清澄ケアクリニック)
【はじめに】
訪問診療導入前の事前面談は、患者の価値観を明確化しアドバンス・ケア・プランニング (ACP)を支援する重要な機会となる。当院では、患者・家族の希望に応じて医療ソーシャルワーカー(MSW)が事前面談を担っている。本症例を通し、MSWが関与する意義を検討する。
【症例】
70代女性、独居。右上葉原発非小細胞肺癌、多発転移を伴うStage IVB。BSC方針決定後、予後不安を背景に訪問診療依頼があった。本人の希望で事前面談を実施した。面談では生活歴や大切にしてきたことを丁寧に聴取し、感情表出を支える関わりを行った。その過程で本人より「自宅で過ごしたい」との意思が示された。一方、家族は緩和ケア病棟入院を希望していた。最終的には家族との話し合いの結果、緩和ケア病棟へ入院となった。
【考察】
BSC決定直後の揺らぎの中で、本人が思いを語れる場を保障すること自体がMSWの重要な役割である。面談では、訪問診療の説明を入口としつつ、患者の語りを中心に据え、「今」感じていることも大切に価値観の言語化を支援した。また、本人と家族の意向の差異を可視化し、それぞれの想いも大切にしつつ対話を促進する調整機能も果たした。事前面談で得られた本人の思いを医師へ共有することは、将来的に意思表示が困難となった際の意思推定の基盤となる。訪問診療前のMSWによる関与は、ACPを支える実践として意義深いと考える。
訪問診療導入前の事前面談は、患者の価値観を明確化しアドバンス・ケア・プランニング (ACP)を支援する重要な機会となる。当院では、患者・家族の希望に応じて医療ソーシャルワーカー(MSW)が事前面談を担っている。本症例を通し、MSWが関与する意義を検討する。
【症例】
70代女性、独居。右上葉原発非小細胞肺癌、多発転移を伴うStage IVB。BSC方針決定後、予後不安を背景に訪問診療依頼があった。本人の希望で事前面談を実施した。面談では生活歴や大切にしてきたことを丁寧に聴取し、感情表出を支える関わりを行った。その過程で本人より「自宅で過ごしたい」との意思が示された。一方、家族は緩和ケア病棟入院を希望していた。最終的には家族との話し合いの結果、緩和ケア病棟へ入院となった。
【考察】
BSC決定直後の揺らぎの中で、本人が思いを語れる場を保障すること自体がMSWの重要な役割である。面談では、訪問診療の説明を入口としつつ、患者の語りを中心に据え、「今」感じていることも大切に価値観の言語化を支援した。また、本人と家族の意向の差異を可視化し、それぞれの想いも大切にしつつ対話を促進する調整機能も果たした。事前面談で得られた本人の思いを医師へ共有することは、将来的に意思表示が困難となった際の意思推定の基盤となる。訪問診療前のMSWによる関与は、ACPを支える実践として意義深いと考える。
