講演情報
[SY05-4]在宅医療は敗戦処理じゃない - がんと闘い、支える、訪問診療医 -
宮下 直洋1,2 (1.HOME CARE CLINIC N-CONCEPT, 2.NPO血液在宅ねっと)
2009年 札幌東徳洲会病院 初期臨床研修医
2011年 市立函館病院 血液内科 医員
2013年 札幌厚生病院 血液内科 医員
2014年 北海道大学病院 血液内科 医員
2018年 北海道大学病院 血液内科 特任助教
2020年 HOME CARE CLINIC N-CONCEPT 院長
2011年 市立函館病院 血液内科 医員
2013年 札幌厚生病院 血液内科 医員
2014年 北海道大学病院 血液内科 医員
2018年 北海道大学病院 血液内科 特任助教
2020年 HOME CARE CLINIC N-CONCEPT 院長
悪性腫瘍は高齢発症が多く、毎年約100万人ががんと診断され、約38万人ががんにより死亡している。地域医療構想を背景にがん診療においても在宅医療の重要性は増しており、通院負担軽減を目的に化学療法や支持療法、緩和ケアの役割を担う。
既報では急性骨髄性白血病に対し最新の治療を行うことで寛解率は上昇するものの副作用で救急外来受診や入院が増え、「家にいられる時間」はかえって短くなったとの報告もある(Jensen CE. 2023)。すなわち在宅医療での適切な支持療法の介入は自宅生活の継続、QOLの向上に直結すると考えられる。骨髄抑制は化学療法の副作用として代表的なもので、計画された化学療法の継続・治療強度維持のためにその対応は極めて重要である。また、造血器腫瘍や出血・骨髄浸潤を伴う固形癌では、病勢進行に伴い緩和ケアとしての赤血球輸血が重要となり、時に在宅医療での赤血球輸血も選択肢となる。
当院では通院負担のあるがん患者に対して、病院と連携しながら化学療法、支持療法、緩和ケアを一体として行っている。緩和ケアとしての赤血球輸血は現在も議論のあるところだが、どういった疾患のどういった症状に対しての赤血球輸血が症状緩和に有効かが重要であり、我々が行った臨床研究の内容も本講演内で提示する(Miyashita N. 2023)。また、緩和ケア病棟では診療報酬制度の問題で輸血は行わないという施設もあり、純粋な緩和ケアとは別の問題も存在している。早期からの訪問診療介入は、通院負担軽減、自宅で過ごす時間の増加、生活に入り込んだケアによるACPおよびshared decision makingの充実といったところにもつながっている。
本講演では私たちの取り組みにつき症例提示も行いつつがん治療中から人生の最終段階に至るまでの在宅医療の実際についてお示しする。全国のがん患者のQOL向上につながれば幸いである。
既報では急性骨髄性白血病に対し最新の治療を行うことで寛解率は上昇するものの副作用で救急外来受診や入院が増え、「家にいられる時間」はかえって短くなったとの報告もある(Jensen CE. 2023)。すなわち在宅医療での適切な支持療法の介入は自宅生活の継続、QOLの向上に直結すると考えられる。骨髄抑制は化学療法の副作用として代表的なもので、計画された化学療法の継続・治療強度維持のためにその対応は極めて重要である。また、造血器腫瘍や出血・骨髄浸潤を伴う固形癌では、病勢進行に伴い緩和ケアとしての赤血球輸血が重要となり、時に在宅医療での赤血球輸血も選択肢となる。
当院では通院負担のあるがん患者に対して、病院と連携しながら化学療法、支持療法、緩和ケアを一体として行っている。緩和ケアとしての赤血球輸血は現在も議論のあるところだが、どういった疾患のどういった症状に対しての赤血球輸血が症状緩和に有効かが重要であり、我々が行った臨床研究の内容も本講演内で提示する(Miyashita N. 2023)。また、緩和ケア病棟では診療報酬制度の問題で輸血は行わないという施設もあり、純粋な緩和ケアとは別の問題も存在している。早期からの訪問診療介入は、通院負担軽減、自宅で過ごす時間の増加、生活に入り込んだケアによるACPおよびshared decision makingの充実といったところにもつながっている。
本講演では私たちの取り組みにつき症例提示も行いつつがん治療中から人生の最終段階に至るまでの在宅医療の実際についてお示しする。全国のがん患者のQOL向上につながれば幸いである。
