講演情報

[SY07-2]さっぽろ北部摂食嚥下ねっとの取り組みについて

古田 陽介1, 三木 敏嗣2 (1.勤医協中央病院, 2.みきファミリークリニック)
さっぽろ北部摂食嚥下ねっと 事務局
東区医療介護ネットワーク協議会 事務局
さっぽろ北部連携のわ 事務局
勤医協中央病院 医療福祉課長
        副事務長
        連携課課長
誤嚥性肺炎の患者が、施設または自宅への退院後、早期に再入院となる事例が散見されたことから、2016年7月に「さっぽろ北部摂食嚥下ねっと」を発足した。当初、入院医療機関と退院先の施設間では、言葉だけのやり取りによる「食形態の認識の乖離」が課題であった。そこで、摂食嚥下の情報が医療から介護へシームレスに引き継がれるよう、「嚥下調整食分類2013」を共通言語として導入し、各施設が提供する食事がどの区分に該当するかを明示した一覧表を作成した。 その後、在宅で嚥下評価が可能な言語聴覚士(ST)や歯科医師の「見える化」を進めるとともに、ST、管理栄養士、歯科関連職種などが部会形式で課題整理を行い、連携を深めてきた。2017年9月には、社会医療法人豊生会(あんしん在宅医療ネットワーク)において、法人内で医師、歯科医師、歯科衛生士、管理栄養士、STによる訪問体制が整い、情報共有も円滑に行えるようになった。しかし、1法人だけではさっぽろ北部地域(北区・東区)全てをカバーすることは困難である。 そのため、訪問診療医とケアマネジャーが必要に応じて歯科医師および「しあわせ3職種(歯科衛生士、管理栄養士、ST)」を手配し、4職種が同時に訪問する「クアトロ訪問」のシステムを構築した。これにより、摂食嚥下機能の評価・加療を集中的に行い、その後の経過はプライベートSNSを活用して共有している。また、高齢者の食支援に必要な多面的項目を包括的に捉え、レーダーチャートで可視化する評価法「口から食べるバランスチャート(KTBC)」も導入した。多職種間で情報を共有し、包括的な支援につなげている。 本報告では、摂食嚥下機能を可能な限り維持し、住み慣れた地域で生活し続けるための一助となる、さっぽろ北部地域の実践について述べる。