講演情報
[SY09-2]生成AI・OCRを活用した在宅医療MSW業務の効率化と知識共有の実践― 情報整理と属人化回避に向けた取り組み ―
河合 祥 (医療法人社団悠翠会)
2024年5月より医療法人社団悠翠会うえまつクリニックに入職し、訪問診療における医療ソーシャルワーカーとして従事。患者数800名以上を抱える診療体制の中で、医療・介護・福祉にまたがる多職種連携を基盤に、年々増加する支援困難事例に対し積極的介入を続けている。また、過去の経歴で培ったAI活用の知見を福祉現場に応用し、業務効率化のための体制構築、事例の蓄積、実践報告など多岐にわたる取り組みを通じて、現場に即したAI活用手法の確立を目指している。
在宅医療における医療ソーシャルワーカー(MSW)の業務は、診療情報提供書、アセスメントシートをはじめとする多種多様な文書情報の把握と整理に多くの時間と労力を要し、情報量の多さが業務負担の一因となっている。特に多職種連携の場面では限られた時間内で必要情報を抽出・整理・共有することが求められるが、文書読解や要約に多くの時間を要することが課題であった。
本発表では、生成AIおよびOCRを活用したMSW業務における情報整理、サマリー作成、多職種連携支援の実践について報告する。対象は在宅医療を受ける患者および連携する多職種とした。本実践は2024年5月より、日常業務の中で継続的に行っている。
具体的には、診療情報提供書等の紙媒体文書をOCRによりテキストデータ化し、生成AIサービスを用途別に使い分けた。長文読解および要約にはClaude、情報の構造化や患者サマリー作成にはChatGPT、医学的背景情報の補足にはPerplexityを活用した。生成された情報はNotion上で一元管理し、患者ごとの情報整理に加え、困難事例の判断過程や調整内容を抽象化して記録することで、知識共有基盤としての活用も開始している。患者説明にはCanvaを用いた視覚的資料作成を併用した。
これらの取組から患者あたりの文書読解・要約時間は大幅に短縮され、情報把握の迅速化および多職種間での情報共有の質的向上が得られた。また、経験の蓄積と可視化を通じて業務の属人化を避け、水平的な知識共有を促進する可能性が示唆された。
倫理的配慮として、個人情報が含まれる文書は事前に匿名化・黒塗り処理を施したPDFを使用し、各AIサービスにおいてデータ学習に利用されない設定を行った。本実践は特別なITスキルを要せず、既存業務の延長線上で導入可能であり、在宅医療現場におけるMSW業務の効率化および質向上に資する取り組みと考えられる。
本発表では、生成AIおよびOCRを活用したMSW業務における情報整理、サマリー作成、多職種連携支援の実践について報告する。対象は在宅医療を受ける患者および連携する多職種とした。本実践は2024年5月より、日常業務の中で継続的に行っている。
具体的には、診療情報提供書等の紙媒体文書をOCRによりテキストデータ化し、生成AIサービスを用途別に使い分けた。長文読解および要約にはClaude、情報の構造化や患者サマリー作成にはChatGPT、医学的背景情報の補足にはPerplexityを活用した。生成された情報はNotion上で一元管理し、患者ごとの情報整理に加え、困難事例の判断過程や調整内容を抽象化して記録することで、知識共有基盤としての活用も開始している。患者説明にはCanvaを用いた視覚的資料作成を併用した。
これらの取組から患者あたりの文書読解・要約時間は大幅に短縮され、情報把握の迅速化および多職種間での情報共有の質的向上が得られた。また、経験の蓄積と可視化を通じて業務の属人化を避け、水平的な知識共有を促進する可能性が示唆された。
倫理的配慮として、個人情報が含まれる文書は事前に匿名化・黒塗り処理を施したPDFを使用し、各AIサービスにおいてデータ学習に利用されない設定を行った。本実践は特別なITスキルを要せず、既存業務の延長線上で導入可能であり、在宅医療現場におけるMSW業務の効率化および質向上に資する取り組みと考えられる。
