講演情報
[SY11-4]「地域で医師を育てる」ことを旗頭として、「地域を一つの“病院”と捉える」と唱えつつ、包括ケアシステムの構築に関わる経験を振り返って
川越 正平1,2,3 (1.あおぞら診療所, 2.松戸市医師会, 3.千葉県医師会)
1991年東京医科歯科大学卒。虎の門病院での内科研修修了後、同院血液内科医員。1999年医師3名のグループ診療の形態で千葉県松戸市に在宅医療を中心に取り組むあおぞら診療所を開設。
臨床実践と並行して、緩和ケア普及のための地域プロジェクト、柏プロジェクト、在宅医療連携拠点事業、地域包括ケア研究会(厚生労働省老健局)、適切なケアマネジメント手法等の事業や研究に関与してきた。
松戸市の介護保険運営協議会や地域ケア会議の会長を2014年度以来担当するとともに、松戸市在宅医療・介護連携支援センターの管理責任者を務めている。2022年に松戸市医師会長に就任。障害者福祉計画推進協議会会長等も担当し、市行政と医師会の関係性強化や地域共生社会の実現に向けて取り組んでいる。
2024年より千葉県医師会理事(地域包括ケア担当)を併任。そのほかに、日本医師会地域包括ケア推進委員会・小児在宅ケア検討委員会委員、当学会副代表理事、東京科学大学臨床教授。
主な著書に「医師アウトリーチから学ぶ地域包括ケア支援困難事例集」「今日の治療指針」(2018年版~)「在宅医療バイブル」「介護職のための医療とのつきあいかた」
臨床実践と並行して、緩和ケア普及のための地域プロジェクト、柏プロジェクト、在宅医療連携拠点事業、地域包括ケア研究会(厚生労働省老健局)、適切なケアマネジメント手法等の事業や研究に関与してきた。
松戸市の介護保険運営協議会や地域ケア会議の会長を2014年度以来担当するとともに、松戸市在宅医療・介護連携支援センターの管理責任者を務めている。2022年に松戸市医師会長に就任。障害者福祉計画推進協議会会長等も担当し、市行政と医師会の関係性強化や地域共生社会の実現に向けて取り組んでいる。
2024年より千葉県医師会理事(地域包括ケア担当)を併任。そのほかに、日本医師会地域包括ケア推進委員会・小児在宅ケア検討委員会委員、当学会副代表理事、東京科学大学臨床教授。
主な著書に「医師アウトリーチから学ぶ地域包括ケア支援困難事例集」「今日の治療指針」(2018年版~)「在宅医療バイブル」「介護職のための医療とのつきあいかた」
1999年に医師3名による共同開業の形で開設したあおぞら診療所は、我が国におけるグループ開業の先駆けだったと思います。在宅専門という発想はなく、大きな借金はできない前提で、屋根すらないことをも連想させる名称の通り、病床はおろか、門前薬局も訪問看護STもケアマネ事業所も併設しない、ないない尽しを自らに課す形で開業し、現在でもその形を堅持しています。併せて「地域で医師を育てる」ことを開業の旗頭として掲げ、研修医、医学生、開業を希望する医師、看護学生等を受け入れつつ、ともに在宅医療に取り組んできました。
一方、いかに真摯に臨床に取り組んだとしても解決は難しい臨床場面や地域課題にぶつかる経験にも多々直面しました。それらの課題に対するアプローチとして、学術団体の枠組みでの活動や、国レベルのPJ(OPTIM、柏PJ、在宅医療連携拠点事業等)に取り組む機会を得ました。
地区医師会理事を拝命してからは、市の介護保険運営協議会や地域ケア会議、障害者計画推進協議会、在宅医療・介護連携推進事業の方針策定や実務運営に深く関わるようになり、現在に至っています。「地域を一つの“病院”と捉える」と唱えつつ地域のケアシステム構築を牽引する経験は自身にとっても貴重です。
開業から四半世紀が経つ中、地域や在宅医療を取り巻く世の中の有り様も大きく変貌しました。守るべき根幹部分もありますし、社会や時代の変化を捉えて臨機応変に対応すべき部分もあるでしょう。目の前の患者に医療を提供すること、医療だけでなく包括的なケアを提供すること、在宅医療介護従事者や病院、行政を巻き込み地域に働きかけていくことなど、包括ケアを社会実装する営みは多岐にわたります。医師として、医療機関として、職能団体や学術団体の一員としてなど様々な立場を併せ持ちながら、何を成すべきか自問を続けています。新進気鋭のみなさんと交流する機会が楽しみです。
一方、いかに真摯に臨床に取り組んだとしても解決は難しい臨床場面や地域課題にぶつかる経験にも多々直面しました。それらの課題に対するアプローチとして、学術団体の枠組みでの活動や、国レベルのPJ(OPTIM、柏PJ、在宅医療連携拠点事業等)に取り組む機会を得ました。
地区医師会理事を拝命してからは、市の介護保険運営協議会や地域ケア会議、障害者計画推進協議会、在宅医療・介護連携推進事業の方針策定や実務運営に深く関わるようになり、現在に至っています。「地域を一つの“病院”と捉える」と唱えつつ地域のケアシステム構築を牽引する経験は自身にとっても貴重です。
開業から四半世紀が経つ中、地域や在宅医療を取り巻く世の中の有り様も大きく変貌しました。守るべき根幹部分もありますし、社会や時代の変化を捉えて臨機応変に対応すべき部分もあるでしょう。目の前の患者に医療を提供すること、医療だけでなく包括的なケアを提供すること、在宅医療介護従事者や病院、行政を巻き込み地域に働きかけていくことなど、包括ケアを社会実装する営みは多岐にわたります。医師として、医療機関として、職能団体や学術団体の一員としてなど様々な立場を併せ持ちながら、何を成すべきか自問を続けています。新進気鋭のみなさんと交流する機会が楽しみです。
