講演情報

[SY20-3]「家ならできる」から始める訪問リハ:訪問で支えて、通所でひろげる

阿部 太哉 (ピース訪問看護ステーション)
2007年 医療法人財団 湖聖会 湖山リハビリテーション病院入職2011年 東日本大震災で父を亡くす 同年 9 月リハビリ整体院開院2016年 医療法人心の郷穂波の郷クリニックに入職2020年 ピース株式会社 設立2021年 ピース訪問看護ステーション開設現在 看護7名 療法士 17名 事務 3 名の合計 27名の事業所
在宅医療におけるリハビリテーションは、居宅を訪問して行う訪問リハビリと、デイケア等へ通所して行う通所リハビリに大別される。しかし両者の特色は十分に共有されておらず、「どちらが良いか」という二者択一の議論になりがちである。訪問リハビリは生活の場に即した介入が可能で、本人の価値観や生活環境に合わせた個別性・自由度を確保しやすい一方、社会参加の機会が得にくいことや家族の介護負担感が課題となり得る。通所リハビリは生活リズムの形成や他者交流を通じた社会性の維持・拡大に寄与し得る一方、プライバシーの確保や個別性、支援のパターン化が課題となる場合がある。さらに今後は団塊世代の高齢化に伴い、多様な価値観や「自分らしさ」を尊重した支援が一層求められる。施設でのリハビリには抵抗があっても「家なら受けてもよい」と感じる人は少なくなく、訪問リハビリはその“ファーストステップ”として有効である。本企画では、実践経験を有する多職種の視点から両者の利点・欠点と適応を多面的に整理し、本人の希望と状態像に応じた選択の考え方を共有する。結論として、訪問と通所は優劣ではなく役割の違いであり、訪問で支えて開始し、状況に応じて通所へ段階的に移行・併用することが、社会性をひろげ継続的支援につながると考える。