講演情報

[WS05-2]当院の臨床工学技士がPD領域において関わるリスク管理

安藤 涼太1, 林 滉一郎1, 志村 隼1, 櫻井 絵里香1, 大川 修1, 山田 将平2, 櫻田 勉2 (1.聖マリアンナ医科大学病院 臨床工学技術部, 2.聖マリアンナ医科大学 腎臓・高血圧内科)
2022年 聖マリアンナ医科大学病院 臨床工学技術部 入職
2024年 第35回神奈川県CAPD研究会 優秀演題賞 受賞
末期腎不全患者に対する腎代替療法の一つである腹膜透析(PD)において、当院では臨床工学技士(CE)が関わるリスク管理の一環として、災害時や機器トラブル発生時における対応策について検討している。
在宅医療であるPDは患者宅にPD機器や透析液などの医材料がメーカーから配送される。機器以外の医材料は通常治療で使用する分とは別に災害時用として自宅に保管する。インフラ破壊が想定される災害時においてもPDは血液透析より透析を継続できる可能性が高い。PD患者宅にはメーカーより災害時対策に関する冊子が配布され、日頃から災害に備えるよう指導されている。しかし、実際の発災時には冊子を失念してしまうことも少なくない。そこで当院ではPD治療中に避難が必要な場合を想定した避難までの簡易手順書を作成し、治療スペースに置いておくように指導することで迅速かつ安全に避難できるよう対策を講じている。
PD治療で機器を使用する患者では、災害時に限らず日常的に機器トラブルが発生する可能性がある。トラブル時における自己判断での操作は思わぬ事故や感染に繋がる恐れがあり、必ずメーカーコールセンターに連絡するよう指導している。昨今はPD領域でも遠隔モニタリング(RPM)が普及し、治療法によっては治療中のトラブルをアラートとして検出でき、その状況を速やかに把握することが可能となっている。当院では検出されたアラートを患者データベースに記録・保存することで迅速かつ正確に多職種へ情報共有し、データを蓄積することで過去に発生した類似のアラートを抽出して対応することが可能となり、患者指導に活用している。
本講演ではこれらの内容を中心に当院CEが介入しているリスク管理に関する取り組みを紹介していきたい。