ワークショップ
5月30日(土) 14:00〜19:00
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No. |
講師 |
研修領域 |
タイトル |
定員 |
|---|---|---|---|---|
| WS1 | 高野 明 | A | 学生相談総論 | 20名 |
| WS2 | 福盛 英明 | A | 学生相談機関ガイドライン(改定版)から学生相談・学生支援を考える:教育の一環としての学生相談と学生支援とは? | 20名 |
| WS3 | 平山 篤史 | B | 大学生の対人関係支援のための体験型心理教育の実践 | 50名 |
| WS4 | 草野 智洋 | B | 学生相談に生かすロゴセラピー:空虚感への処方箋 | 50名 |
| WS5 | 宮里 新之介 |
B | 学生相談における臨床動作法の活用 | 50名 |
| WS6 | 金城 志麻 | C | 合理的配慮をどう実現するか?:理論と事例で考える学生支援【事例の募集あり】 | 50名 |
| WS7 | 比嘉 紀枝 | D |
大学におけるハラスメント相談対応 | 50名 |
| WS8 | 大江 由香 | D |
性暴力の被害者と加害者に対する心理学的支援:支援者に必要な知識・倫理感・メンタルケア(倫理委員会企画)【事例の募集あり】 | 50名 |
| WS9 | 斉藤 美香 森平 直子 | E | 学生相談と学部の協働を考える:二つの立場から見た支援のかたち【事例の募集あり】 | 50名 |
| WS10 | 藤居 尚子 水内 良子 | F | 学生相談における研究活動の実際ー学会推進研究の経験を通して考えるー(研究委員会企画) | 50名 |
各コースは日本学生相談学会認定「大学カウンセラー」「学生支援士」の資格取得および継続研修のための研修カリキュラムのそれぞれの研修領域に該当します。また、(財)日本臨床心理士資格認定協会が定める臨床心理士資格更新要件「教育研修機会」のうち、「関連学会での諸活動への参加:ワークショップ」に認定されます。参加された方には研修証明書を発行します。研修証明書の発行には5時間の出席が義務付けられています。途中入場、退場の場合は要件を満たすことができませんのでご了承ください。
当サイト「参加申込・研究発表申込」メニューよりConfitにアクセスし、手続きに進んでください。希望するコースを第 3 希望まで選択し、期限までにお申し込みください。先着順(入金完了時点)で受講コースを決定しますので、お早めにお申し込みください。ワークショップのみのお申し込みも可能です。
参加申込と参加費等の入金をもって参加申込の完了となります。なお、一度お申込みいただいたコースは変更できませんので、ご了承ください。
ワークショップは当日受付による参加はできません。
受講コースの通知はメールにて2026年3月上旬頃を予定しております。
ワークショップ参加申込・入金期日:2026年1月31日(土)
コース紹介
WS1. 学生相談総論
研修領域:A
定員:20名
講師:高野 明(東京大学 相談支援研究開発センター)
学生の多様化や社会の変化にともない、「学生相談とは何か」というイメージが、学校ごと、担当者ごとに異なるようになり、幅も広がってきているように感じられます。本ワークショップでは、学生相談の今日的課題や理念に関する講師から話題提供に加え、参加者の皆さんとディスカッションを行います。現場での多様な実践と視点を共有しながら、今どきの学生相談像の焦点が結ばれるような場にできたらと考えています。
たかの あきら
東京大学相談支援研究開発センター 副センター長・教授。日本学生相談学会 前理事長。個別の援助活動にとどまらず、教職員との協働やピアサポートの充実等を通して、全ての構成員がエンパワーされるような大学コミュニティの風土作りを目指しています。
WS2. 学生相談機関ガイドライン(改定版)から学生相談・学生支援を考える:教育の一環としての学生相談と学生支援とは?
研修領域:A
定員:20名
講師: 福盛 英明(九州大学)
2025年5月に学生相談機関ガイドラインが改定されました。講師は、改定にあたり様々な意見を取りまとめる任にあたりました。このワークショップでは、改定ガイドラインに基づき、学⽣相談の基礎的な役割・機能などを改めて確認し、「教育の一環」としての学⽣相談・学生支援の現在・将来の課題について共に学ぶ機会にできたらと思っています。改定作業から見えてきた、考えを深める必要がある材料について話題提供し、ワークを通して教育の一環としての学生相談・学生支援について考えます。「教育の一環」ということがどういうことなのか、カウンセラー・教職員のみなさんと一緒に考え、気楽に相互に語り合えたらいいなと思います。
ふくもり ひであき
九州大学キャンパスライフ・健康支援センター教授、学生相談室室長。日本学生相談学会代議員。日本学生相談学会では以前資格認定委員長を拝命し、大学カウンセラーと学生支援士の認定にかかわりました。主な研究領域は学生相談の形成的自己評価、大学生のQOL等。
WS3. 大学生の対人関係支援のための体験型心理教育の実践
研修領域:B
定員:50名
講師: 平山 篤史(沖縄国際大学)
本研修では、学部教育において大学生を対象に実施しているグループワークを実際に体験していただきながら、学生の対人関係の在り方や自己理解・他者理解を促す体験型心理教育の構成や進め方を学びます。参加者自身がワークを体験し、そのプロセスや気づきを振り返ることで、学生支援における心理教育の活用やグループワーク介入の実践的理解を深めることを目指します。
ひらやま あつし
沖縄国際大学准教授。公認心理師・臨床心理士。大学教員として教育に携わるとともに、非常勤カウンセラーとして学生相談に従事してきました。今回紹介するグループアプローチは、日本臨床心理劇学会で学んだ心理劇を基盤としています。
WS4. 学生相談に生かすロゴセラピー:空虚感への処方箋
研修領域:B
定員:50名
講師: 草野 智洋(琉球大学)
ロゴセラピーとは、ナチスの強制収容所体験記『夜と霧』の著者として知られるV.E.フランクルの創始した心理療法であり、その基盤となる哲学です。フランクルは、第二次世界大戦後、物質的な豊かさを手に入れた先進諸国に蔓延する実存的な空虚感に対する処方箋を提示しました。クライエントが空虚感から脱し、生きる意味を見出せるようになるためにはどうすれば良いか?まずは支援者自身が自らの生きる意味を見出せるよう、本ワークショップを体験してみてください。
くさの ともひろ
ロゴセラピーは私の臨床の軸であり、同時に私自身が生きる軸でもあります。多くの方にロゴセラピーを知ってもらいたく、研究や実践を行っています。主な訳書:E.ルーカス著『ロゴセラピー 人間への限りない畏敬に基づく心理療法』(新教出版社)
WS5. 学生相談における臨床動作法の活用
研修領域:B
定員:50名
講師: 宮里 新之介(沖縄国際大学 総合文化学部人間福祉学科)
本ワークショップでは、臨床動作法の概要について説明した後、臨床動作法で用いられるいくつかの動作課題のワークを行います。動作を介したコミュニケーションの体験を踏まえ、学生相談に活用する糸口を参加者の皆さんと共に考え、理解を深められるワークショップを目指します。臨床動作法の基本的なところから扱いますので、臨床動作法を学んだり、経験したことがまったくない方でも安心して参加いただけます。
みやざと しんのすけ
九州大学大学院博士後期課程を単位取得後退学し、鹿児島女子短期大学で11年半教員として働きました。2021年9月から沖縄国際大学で公認心理師・臨床心理士養成に携わっています。学生相談歴は17年です。
WS6. 合理的配慮をどう実現するか?:理論と事例で考える学生支援
研修領域:C
定員:50名
講師: 金城 志麻(琉球大学)
本研修では、障害や病気を有する学生への合理的配慮について、法的基盤に基づく理論と大学での事例を紹介します。さらに、参加者同士での事例検討を中心に、合理的配慮を提供する上で必要なアセスメントについて話し合い、学生支援に活用できる工夫やアイデアを考えます。多様な学生が安心して学べる環境づくりを目指し、合理的配慮の理解と実践力を深めます。
【講師から】:障がいや病気を有する学生が授業で困っている事例、合理的配慮の提供が難しかった事例、また教員への理解を得ることに苦労した事例等、幅広く募集します。
きんじょう しま
琉球大学障がい学生支援室副室長 / 准教授。障がいや病気の有無にかかわらず学生が安心して学び、充実した大学生活を送れるよう、日々学生の困り感に耳を傾けながら支援に取り組んでいます。
WS7. 大学におけるハラスメント相談対応
研修領域:D
定員:50名
講師: 比嘉 紀枝(琉球大学 ヒューマンライツセンター)
大学におけるハラスメント対応は、学内の多様な組織文化や権力構造が影響する複雑で繊細な領域です。本ワークショップでは、基本的なハラスメントの知識に加え、相談場面で求められる初期対応の要点を整理します。また、ハラスメント相談と一般的な学生相談における「聴き方」の違いや、相談場面で二次加害を防ぐための配慮と対応についても扱います。さらに、架空事例やグループワークを通して実践的に学びます。
ひが のりえ
琉球大学ヒューマンライツセンター特命准教授/同大ハラスメント相談支援センター、プライド・オフィス相談員/公認心理師・臨床心理士。ハラスメント、性暴力、セクシュアリティに関わる相談に携わっている。
WS8. 性暴力の被害者と加害者に対する心理学的支援:支援者に必要な知識・倫理感・メンタルケア【倫理委員会企画】
研修領域:D
定員:50名
講師: 大江由香(立教大学 現代心理学部)
性暴力のケースは、法律や医療等が交錯するゆえに複雑で、判断が難しい場合が少なくありません。また、支援者個人の感情や倫理観等が揺さぶられやすく、ケースを扱う精神的負荷が大きいことも知られています。本ワークショップでは、まず性暴力に関する法律、被害・加害が生じるプロセスと心性、被害者および加害者に対する心理学的支援についてそれぞれ概観します。その上で、支援者として被害者および加害者に関わる上で必要とされる知識、倫理観、メンタルケアについて考えていきます。
【講師から】:性暴力の被害者の事例、加害者の事例、両者が相談に係属した事例など、性暴力に関する事例を募集します。
おおえ ゆか
立教大学准教授。公認心理師、臨床心理士。20年間にわたって刑務所等で犯罪者・非行少年の指導・支援、アセスメント、研究業務に従事し、その中でたくさんの性犯罪の加害者と被害者に関わってきた臨床研究者です。
WS9. 学生相談と学部の協働を考える:二つの立場から見た支援のかたち
研修領域:E
定員:50名
講師:斉藤 美香(札幌学院大学)・森平 直子(東京科学大学)
学生相談は、「正課教育と連動しつつ、全人的教育の一環として主に学生助育の観点から活動を行う」(学生相談機関ガイドライン,2025)ことが求められており、大学全体の運営や教務システムを踏まえた学部との連携が重要です。本コースは、学部教員と学生相談室カウンセラーの両立場を経験した講師が担当します。学生相談の効果的な活用法や教職員との連携のあり方について、事例を交えながら学びます。学部教職員と学生相談関係者それぞれの視点をつなぎ、学生支援の可能性を共に探る機会とします。
【講師から】:参加者には、学部との連携等で困っていること、疑問に思うこと、このワークショップで取り上げてほしいこと等について、事前にメール等でお聞きします。事例や話題提供をお願いする場合もありますのでご協力をお願いします。
さいとう みか
国立・私立、学生相談室・保健管理センター、非常勤・常勤、カウンセラー・教員カウンセラーと多様な立場を経験後、現在、学部教員として学生相談・障害学生支援部門の運営に携わっています。学生相談の外の立場から見えるものを皆さまと共有したいと思います。
もりだいら なおこ
学生相談カウンセラーとして15年、学部教員として15年、それぞれ2つの大学に勤めた後、再び学生相談の臨床どっぷりの生活に戻りました。学部教員が連携しやすい学生支援体制やイベントの工夫などを皆さまと共有できればと思います。
WS10. 学生相談における研究活動の実際:学会推進研究の経験を通して考える【研究委員会企画】
研修領域:F
定員:50名
講師: 藤居 尚子(静岡大学)・水内 良子(九州工業大学 学生支援本部カウンセラー)
本ワークショップでは、学会推進研究に応募し、課題の採択から研究実施、論文化までを経験されたカウンセラーに、その実情とやりがいを語っていただきます。特に今回は、非常勤や事務職のカウンセラーという立場で研究を行うにあたって、研究計画・実施・発表・論文化の各段階で直面した課題について共有していただくとともに、参加者の皆様からも発表を募り、研究について全体で話し合う時間を設けたいと思います。非常勤や事務職のカウンセラーに限らず、学生相談における研究活動の進め方、臨床との両立について一緒に考えたいという皆様のご参加をお待ちしております。
ふじい なおこ
学生相談歴20年ほどです。平成30年度学会推進研究に採択されました。応募当時は5校掛け持ちの非常勤カウンセラー+大学院博士課程在学中でした。期間中はコロナ禍に翻弄もされましたが、良き経験をさせていただきました。
みずうち りょうこ
事務職員という立場で研究することの困難や課題、研究を通じて得られた実践活動へのメリットについてお話します。様々な立場で研究を進めておられる皆さまと、前向きな方向性を見つけられたら良いと思っています。
