第16回JBFシンポジウム

ご挨拶

第 16回 JBF シンポジウム
    実行委員長      山田 直人(日本たばこ産業株式会社)
    実行副委員長  丹羽 誠(日本新薬株式会社)


 

 第16回JBFシンポジウムを2025年3月3日から5日,姫路市文化コンベンションセンター(アクリエひめじ)にて開催します(対面のみ)。皆さまとバイオアナリシスについて議論を深め,共有することを心より楽しみにしています。

 今年度のシンポジウムのテーマは「Bioanalyst Network: Spread and Circulation of Knowledge (バイオアナリストネットワーク:知の拡散)」です。このテーマは,JBFの活動の原点である「産官学に所属するバイオアナリストに議論と交流の場を提供する。」に基づき,コロナ禍で薄れたバイオアナリスト間の交流を取り戻し,また,急速に進化し続ける科学技術や膨大な知見について議論し,知識の共有をしていくことを象徴しています。

 近年AIやSNSの普及により,私たちは容易に知りたい情報を手に入れることが可能となった一方で,ディープフェイクなどと呼ばれる,精巧な偽の情報も多く出回り混乱を招くことが増加しています。この様な時代に正確な情報を手に入れるには,専門家集団の中での人と人の繋がりと,正確な知識の共有が重要となります。JBFは国内唯一のバイオアナリシスの専門家集団であり,最先端の話題を深く議論し世界への情報発信をしております。そして,今後もバイオアナリシスに関連する様々な分野の方々が深いつながりを持ち,医療と分析化学の発展に貢献するという共通の目的を目指して,知識の共有,醸成ができるような場となる思いをテーマに込めてみました。

 シンポジウムのプログラムは従来と同様に,基礎講座(LC/MS,LBA,統計学),重要なトピックに関する依頼講演,ポスター発表,ディスカッショングループの検討成果発表,分析機器ベンダーや受託研究機関等による展示とセミナーに加え,今回,新たな試みとして全員参加型ディスカッション企画のiDGを計画しています。依頼講演の話題としては,最新の質量分析法,免疫原性評価,抗体薬物複合体評価,バイオマーカ―,ICH-M10,ICH-S12,データインテグリティ,信頼性保証等を検討しています。

 本シンポジウムで皆さまとの交流と知識の共有,醸成を実現し,新時代での人とのつながりを作る一助となることを願っています。

2024年 7月吉日