講演情報
[O1-04-A]最後通牒ゲームにおける社会的意思決定の認知モデリング―利己的な他者に対する適応過程のACT-Rシミュレーション―
*大麻 紀真1 (1. 立命館大学)
キーワード:
Human-Agent Interaction、認知モデリング、社会的選好
繰り返し最後通牒ゲームにおいて,記憶された行動履歴から提案者の利他性を推定し,承認・拒否を切り替える応答者モデルをACT-Rアーキテクチャを用いて構築した.シミュレーションの結果,記憶減衰率の高いモデルは提案者の利己的な振舞いや戦略の変更に迅速に適応し,経済合理的なモデルを上回る報酬を得た.一方,減衰率の低いモデルは過去の印象に固執し適応に失敗した.相互作用における不公平回避・互恵的意思決定の創発とその個人差を,宣言的記憶の検索と忘却のメカニズムに基づいて体系的に記述できる可能性が示唆された.
