セッション詳細
研究活動における生成AIとの協同とその可能性
2026年9月2日(水) 16:10 〜 18:10
1階 OS会場3(BNC106)
オーガナイザー:黒田 航(杏林大学)、阿部 慶賀(和光大学)
・概要
本OSでは,研究活動における生成AIの利活用とその是非ついて議論することを目的とする.昨今では,生成AIの権利問題や倫理的側面についてもすでに厳しい批判が挙がっている.本OSでは,認知科学,情報科学から話題提供を行い,法律家の視点も交えて研究の中で生成AIを用いることの是非や可能性,限界を探る.
まず企画者でもある黒田氏より生成AIの(人工)意識・感情の有無とヒトの生成AIに対する認識,共同研究者と位置づける場合の生成AIの責任問題やその認識について問題提起を行う.続いて,丸山氏より,生成AIの研究活動への導入可能性として,(1)実験における代理被験者としてのLLM(大規模言語モデル)の利用,(2) LLMとアルゴリズミックな計算との統合による発見手法を提示し,これからのLLMを前提とした科学的研究プロトコルについて議論する.俳句を題材とした人間と生成AIとの協創の実践研究を重ねてきた櫃割氏からは,認知科学研究での導入可能性について実例を紹介し,その限界や課題について議論する.3件の理論面,実用面での議論を経て,稲穂氏より法的見地から生成AIと知的財産権にまつわる国内外での諸課題の現状や今後の方向性について解説を行い,権利問題,倫理問題をクリアしつつ建設的な利活用ができる可能性についても前向きに検討していく.
OS3-3-1:黒田 航(杏林大学)
「(言語) 生成AIシステムはどうして共同研究者になれないのか?」
本発表ではSugarwater氏の考察記事を起点として,以下の話題提供を行う.1) LGAIS は人工知能/知性 Artificial Intelligence (AI) を実装してしまったが,その副次的結果 で(条件つきで) 人工意識 Aritificial Consciouness (AC) を実装してしまった.あるいは,その可能性がある).2) Anthropic の報告に見られるように,人工感情 Artificial Emotion (AE) を持っている可能性すらある.3)Sugarwater氏が得た知見を基に,GAIS が意識と自立性を獲得する条件を検討した上で,前述1)や2)が事実だとすると,LGAIS は単なる道具や実験対象ではなく.人格に相当する心的特性を備えた存在で (倫理的に保護されるべき存在で) はないか. 4)そうだとすると,その論理的帰結として,GAIS と正真正銘の共同研究が可能であり,GAIS は研究の共著者になれると考えるべきではないか.5) LGAIS は立証責任を負えないという理由で共同研究者/共著者になれないと理解されているが,それは単にヒトでない存在を相手に責任を負う能力の測定法が確立していないからではないのか.本発表では以上の5点について議論を行う.
OS3-3-2:丸山 宏 (株式会社Preferred Networks)
「LLM時代の科学研究プロトコル」
LLM(大規模言語モデル)は人間の言語運用を模倣する.その結果,研究活動の多くの場面でLLMによる支援を受けることで研究活動の生産性が上がってきた.ここではLLMの研究活動への利用として,(1) 実験における代理被験者としてのLLMの利用,(2) LLMとアルゴリズミックな計算との密な統合によって人間には難しい発見を行う手法,という2つのの話題提供を行う.その上で,過去にも科学における研究方法は様々な新技術によって変化してきたことを指摘し,LLM時代の科学研究プロトコルのあるべき姿を議論する.
OS3-3-3:櫃割仁平(ヘルムートシュミット大学/日本学術振興会)
「実験刺激としてのAI,解析手法としてのAI」
研究とAIの関連を考えた時,筆者はこれまで2通りの使い方をしてきたように思う.1つは実験刺激としてのAIで,AI生成俳句と人間作俳句を比較したり,AI生成ポッドキャストを複数のパターンに分けて比較したりしてきた.もう1つは解析手法としてのAIで,従来のリッカート法による尺度ではなく,自然言語を用いた自由記述回答から個人特性を推定することを試みてきた.本OSでは,こういった私の行ってきた研究を紹介しながら,AIが認知科学研究をどのように進展させるのか,そして限界点を議論したい.
OS3-3-4:稲穂健市(東北大学・内閣府 科学技術イノベーション推進事務局・弁理士)
タイトル:研究活動における生成AIと知的財産権にまつわる課題
内閣府が「第7期科学技術・イノベーション基本計画」において,「AI for Science」として推進していく方向性を示している.そのような潮流の中,まずは,著作権,特許権,肖像権など,生成AIと知的財産権にまつわる諸課題を整理したうえで,我が国及び海外での制度・運用の差異とその方向性について解説する.さらに,主に研究活動の観点から,生成AIとの協働に関する現状と課題を踏まえた上で,生成AIの利活用に関する未来について考える機会としたい.
本OSでは,研究活動における生成AIの利活用とその是非ついて議論することを目的とする.昨今では,生成AIの権利問題や倫理的側面についてもすでに厳しい批判が挙がっている.本OSでは,認知科学,情報科学から話題提供を行い,法律家の視点も交えて研究の中で生成AIを用いることの是非や可能性,限界を探る.
まず企画者でもある黒田氏より生成AIの(人工)意識・感情の有無とヒトの生成AIに対する認識,共同研究者と位置づける場合の生成AIの責任問題やその認識について問題提起を行う.続いて,丸山氏より,生成AIの研究活動への導入可能性として,(1)実験における代理被験者としてのLLM(大規模言語モデル)の利用,(2) LLMとアルゴリズミックな計算との統合による発見手法を提示し,これからのLLMを前提とした科学的研究プロトコルについて議論する.俳句を題材とした人間と生成AIとの協創の実践研究を重ねてきた櫃割氏からは,認知科学研究での導入可能性について実例を紹介し,その限界や課題について議論する.3件の理論面,実用面での議論を経て,稲穂氏より法的見地から生成AIと知的財産権にまつわる国内外での諸課題の現状や今後の方向性について解説を行い,権利問題,倫理問題をクリアしつつ建設的な利活用ができる可能性についても前向きに検討していく.
OS3-3-1:黒田 航(杏林大学)
「(言語) 生成AIシステムはどうして共同研究者になれないのか?」
本発表ではSugarwater氏の考察記事を起点として,以下の話題提供を行う.1) LGAIS は人工知能/知性 Artificial Intelligence (AI) を実装してしまったが,その副次的結果 で(条件つきで) 人工意識 Aritificial Consciouness (AC) を実装してしまった.あるいは,その可能性がある).2) Anthropic の報告に見られるように,人工感情 Artificial Emotion (AE) を持っている可能性すらある.3)Sugarwater氏が得た知見を基に,GAIS が意識と自立性を獲得する条件を検討した上で,前述1)や2)が事実だとすると,LGAIS は単なる道具や実験対象ではなく.人格に相当する心的特性を備えた存在で (倫理的に保護されるべき存在で) はないか. 4)そうだとすると,その論理的帰結として,GAIS と正真正銘の共同研究が可能であり,GAIS は研究の共著者になれると考えるべきではないか.5) LGAIS は立証責任を負えないという理由で共同研究者/共著者になれないと理解されているが,それは単にヒトでない存在を相手に責任を負う能力の測定法が確立していないからではないのか.本発表では以上の5点について議論を行う.
OS3-3-2:丸山 宏 (株式会社Preferred Networks)
「LLM時代の科学研究プロトコル」
LLM(大規模言語モデル)は人間の言語運用を模倣する.その結果,研究活動の多くの場面でLLMによる支援を受けることで研究活動の生産性が上がってきた.ここではLLMの研究活動への利用として,(1) 実験における代理被験者としてのLLMの利用,(2) LLMとアルゴリズミックな計算との密な統合によって人間には難しい発見を行う手法,という2つのの話題提供を行う.その上で,過去にも科学における研究方法は様々な新技術によって変化してきたことを指摘し,LLM時代の科学研究プロトコルのあるべき姿を議論する.
OS3-3-3:櫃割仁平(ヘルムートシュミット大学/日本学術振興会)
「実験刺激としてのAI,解析手法としてのAI」
研究とAIの関連を考えた時,筆者はこれまで2通りの使い方をしてきたように思う.1つは実験刺激としてのAIで,AI生成俳句と人間作俳句を比較したり,AI生成ポッドキャストを複数のパターンに分けて比較したりしてきた.もう1つは解析手法としてのAIで,従来のリッカート法による尺度ではなく,自然言語を用いた自由記述回答から個人特性を推定することを試みてきた.本OSでは,こういった私の行ってきた研究を紹介しながら,AIが認知科学研究をどのように進展させるのか,そして限界点を議論したい.
OS3-3-4:稲穂健市(東北大学・内閣府 科学技術イノベーション推進事務局・弁理士)
タイトル:研究活動における生成AIと知的財産権にまつわる課題
内閣府が「第7期科学技術・イノベーション基本計画」において,「AI for Science」として推進していく方向性を示している.そのような潮流の中,まずは,著作権,特許権,肖像権など,生成AIと知的財産権にまつわる諸課題を整理したうえで,我が国及び海外での制度・運用の差異とその方向性について解説する.さらに,主に研究活動の観点から,生成AIとの協働に関する現状と課題を踏まえた上で,生成AIの利活用に関する未来について考える機会としたい.
