一般公開企画
下記のシンポジウムを一般公開いたします。
一般公開企画につきましては,参加費を支払うことなく,参加章なしで入場できます。
公開企画以外の会場への立ち入りは、ご遠慮いただいております。
◆ご来場の前に,以下の入場申請フォームより来場者登録を行ってください。
[ 入場申請フォーム ]
[IS01]
心理科学研究所構想の推進-その2
| 企画代表者 | 坂田 省吾(新潟医療福祉大学) |
| 企画者 | 齋木 潤(京都大学)、川合 伸幸(名古屋大学)、綾部 早穂(筑波大学) |
| 話題提供者 | 齋木 潤(京都大学)、橋田 浩一(札幌市立大学AITセンター)、松井 健志(京都大学) |
| 指定討論者 | 齋木 潤(京都大学)、橋田 浩一(札幌市立大学AITセンター)、松井 健志(京都大学) |
| 司会者 | 明和 政子(京都大学) |
日時
2026年9月4日(金) 9:00〜10:40
会場
第2会場(1号館 1B11)
概要
心理学は心の働きや行動を信頼性ある形で測定するための様々な質問紙や実験課題を開発してきた。これまでに多くのデータを収集し、数多の研究発表もされてきている。しかし、その膨大なデータをデータベースとして保管しておく機関は存在しない。研究蓄積を最大限に活かすために、国立の研究所を設立して標準化した心理学研究データを保管し、社会課題に対して有効利用する機関が必要である。ミッションとして「科学の推進による一人一人のwell-beingの達成」を掲げる。その達成のために何ができるのか、集めた心理学データの個人情報保護について皆さんと一緒に考えたい。心理科学研究所構想の推進は、教育、医療、福祉、ビジネスなど、様々な分野における心理学の貢献をさらに高め、一人一人のwell-beingの達成を目標に、社会全体に貢献することを目的とする。研究環境の整備、優秀な人材育成、心理学のための研究者確保と研究成果の社会還元を構想している。
心理科学研究所構想は、未来につながる社会のためにJapan Psych Bankの保管と活用推進を考えている。本シンポジウムは日本心理学会大会企画として日本学術会議の心理学・教育学委員会「心の総合基礎分科会」と共に主催する。
[IS03]
公認心理師養成大学教員連絡協議会(公大協) 総会・連携会議
| 企画代表者 | 丹野 義彦(東京大学名誉教授、公認心理師養成大学教員連絡協議会) |
| 企画者 | 公認心理師養成大学 教員連絡協議会、古川 洋和(鳴門教育大学、公認心理師養成大学教員連絡協議会) |
| 話題提供者 | 阿部 恒之(東北大学)、北村 英哉(清泉大学)、鈴木 伸一(早稲田大学)、長田 久雄(桜美林大学)、嶋田 洋徳(早稲田大学)、熊野 宏昭(早稲田大学)、漆原 宏次(近畿大学)、本谷 亮(北海道医療大学)、大月 友(早稲田大学)、伊藤 大輔(兵庫教育大学)、尾形 明子(広島大学)、瀧井 美緒(新潟大学)、国里 愛彦(専修大学)、坂本 真士(日本大学)、佐藤 剛介(久留米大学)、岡島 義(東京家政大学) |
| 司会者 | 丹野 義彦(東京大学名誉教授、公認心理師養成大学教員連絡協議会)、古川 洋和(鳴門教育大学、公認心理師養成大学教員連絡協議会) |
日時
2026年9月4日(金) 11:10〜12:50
会場
第3会場(1号館 1B12)
概要
公認心理師養成大学教員連絡協議会(公大協) 総会・連携会議 総会は、公大協の個人会員および組織会員に対して活動を報告し、意見を伺う場です。 連携会議は、公大協の加盟団体および日本学術会議の関連する分科会等と連携し情報交換をおこなう場です。 ふるってご参加ください。
[IS06]
[新刊連動講座]
研究の“タネ”を育てる
研究者人生のささやかな歩み
| 企画代表者 | 株式会社勁草書房 |
| 企画者 | 井上 紗奈(琉球大学)、藤田 益伸(大阪人間科学大学)、森田 理仁(滋賀大学) |
| 話題提供者 | 井上 紗奈(琉球大学)、藤田 益伸(大阪人間科学大学)、森田 理仁(滋賀大学) |
| 司会者 | 永田 悠一(株式会社勁草書房) |
日時
2026年9月4日(金) 13:40〜15:20
会場
第2会場(1号館 1B11)
概要
研究職を目指す道筋やキャリアのあり方が多様化する中で、学部生や大学院生も含め研究者が進路やテーマ設定に悩む場面は少なくありません。不確定要素が多い研究生活や研究者人生の中で、「本当にこのテーマでよいのか」「この選択は正しかったのだろうか」「これからどう歩んでいけばよいのだろう」といった迷いは、程度の差はあれども多くの人たちが直面する共通の課題といえます。
本講座は、書籍 研究者人生のささやかな歩み方シリーズ 第1巻『研究者を目指す時に知っておきたいこと:研究者という生き方を選ぶ』の出版にあわせて企画されたものです。現在進行形で研究者人生を(ささやかにではあっても)歩み続けている登壇者らが、「これまでの研究テーマとの出会い」「研究活動の転機」「現在の研究への繋がり」を中心にお話しします。そして、研究の楽しさや葛藤を等身大で共有することを通して、会場参加者の皆さまとともにこれからの研究生活について考える、地に足の付いたコミュニケーションの場の創出を目指します。
企画では、本の著者3名がそれぞれの研究活動の軌跡から、アイデアのきっかけや現在の研究へと繋がる転機に焦点を当て、研究の“タネ”をどのように育てているのかを紹介します。あわせて編集者が本の出版の背景や経緯についても触れ、本企画に込められた意図を掘り下げます。最後には参加者の皆さまとの自由な意見交換を通して、日々の研究活動の悩みやこれからの活動に抱く期待等について、一緒に考える時間を設けます。
研究職に限った話ではありませんが、研究者人生は時に孤独で、道に迷うことも少なくありません。だからこそ、お互いのリアルな試行錯誤を共有し合うことが、次のステップへの小さなヒントや安心感に繋がればと願っています。また、研究者を目指す当人に限らず、学生や研究者と関わる立場の方々にも、多様な研究者人生のあり方や研究との向き合い方について思いを巡らすきっかけになればとも考えています。これまでの経歴や現在の立場を問わず、研究という営みに関心をもたれる皆さまと広く交流し、今後について考え合う機会になれば幸いです。
[IS07]
公認心理師試験からみた公認心理師
| 企画代表者 | 国里 愛彦(専修大学) |
| 企画者 | 公認心理師養成大学 教員連絡協議会 |
| 話題提供者 | 国里 愛彦(専修大学)、宮川 純(河合塾KALS)、森田 麻登(神奈川大学)、大水 拓海(東京大学) |
| 指定討論者 | 丹野 義彦(東京大学) |
| 司会者 | 国里 愛彦(専修大学) |
日時
2026年9月4日(金) 13:40〜15:20
会場
第3会場(1号館 1B12)
概要
公認心理師制度が始まってから、これまで9回の公認心理師試験が実施されてきた。公認心理師養成大学教員連絡協議会(公大協)の国家試験検討委員会では、公認心理師試験の内容・制度における現行の問題点を多角的に検討し、あるべき姿を提言することを目的とし、議論を行ってきた。本シンポジウムは、公大協での検討内容も踏まえつつ、公認心理師試験を通して、公認心理師とその養成について議論することを目的として企画した。 【公大協からの話題提供】公大協国家試験検討委員会の国里愛彦氏から、これまで積み重ねてきた検討内容と、公認心理師試験の出題基準に関する臨床家への調査を通じて得られた実証的なデータに基づく話題提供する。出題基準が実践現場の実情とどのように対応しているかを実証的に示すことで、制度改善に向けた議論の土台を提供する。 【試験対策の専門家からの話題提供】公認心理師試験対策に携わってきた宮川純氏から、公認心理師試験対策にむけた問題の精査から見えてくることについて話題提供する。試験問題の構造、出題傾向、実践的な臨床判断力を測る問題など、公認心理師試験の問題について整理・検討を行うことで、公認心理師試験について議論する。 【養成校教員からの話題提供】公認心理師の養成校の教員であり、公認心理師試験に関する対策本の執筆にも携わったことがある森田麻登氏から養成校教員の立場からの話題提供する。公認心理師試験を通した養成校における教育について議論を行う。 【受験者からの話題提供】最新回である第9回公認心理師試験を受験した大水拓海氏から受験者の立場からの話題提供する。受験準備に費やした時間・資源、試験内容と大学院での学びとのギャップなどについて議論を行う。 【指定討論】これらの話題提供を受け、丹野義彦氏による指定討論を行う。公認心理師の成立から公認心理師制度の発展を牽引してきた同氏の視座から、公認心理師試験の課題と展望について総括的なコメントをいただき、会場との議論へとつなげる予定である。 本シンポジウムを通じて、公認心理師試験に関する議論にとどまらず、「公認心理師とは何か」「国家資格試験はその養成に何を担うべきか」という根本的な問いを共有し、制度改善に向けた建設的な提言の礎を築くことを目指す。
[IS11]
【法と心理学会・日本学術会議法学委員会・心理学・教育学委員会合同法と心理学分科会・日本心理学会連携企画】
法律学からみた心理学・心理学からみた法律学
| 企画代表者 | 仲 真紀子(理化学研究所、法と心理学会、日本学術会議) |
| 話題提供者 | 仲 真紀子(理化学研究所、法と心理学会、日本学術会議)、西 希代子( 慶應義塾大学、日本学術会議)、笹倉 香奈(甲南大学、法と心理学会、日本学術会議) |
| 指定討論者 | 藤田 政博(関西大学、法と心理学会)、豊崎 七絵(九州大学、法と心理学会、日本学術会議)、川嶋 四郎(同志社大学、日本学術会議) |
| 司会者 | 笠井 修(中央大学、日本学術会議) |
日時
2026年9月4日(金) 15:50〜17:30
会場
第3会場(1号館 1B12)
概要
法理論や法実務と心理学の関わりに関する研究は、既に長い歴史と蓄積を有しているが、その主たる対象は、目撃証言、司法面接、被害者支援、裁判員裁判など、刑事実体法や刑事手続法における諸問題に関するものが多かった。他方、この10年ほどの間に、商品取引、金融、消費者保護、高齢者保護などの民事実体法、民事手続法における諸問題についても、法と心理学の研究成果には注目するべきものが見られるようになった。このような発展の中で、そもそも法律学が想定している「人間」、心理学が想定している「人間」とはどのようなものなのかが正面から問題とされている。 本シンポジウムは、日本心理学会、法と心理学会、日本学術会議 法と心理学分科会の共催により、「法律学から見た心理学・心理学から見た法律学」をテーマとして、法と心理学の諸問題につき今日の到達点を議論し、併せて今後の発展を展望しようとするものである。具体的には、心理学の観点から見た法律学・法律家の判断の特質、高齢者支援における心理学の知見の活用、刑事司法における事実認定、起訴、誤起訴・誤判と認知バイアスとの関わり、取引における意思決定などの論点が議論の俎上に載せられる。
[IS14]
体験しながら学ぶセルフ・コンパッション
上手に自分を思いやるために
| 企画代表者 | 日本心理学会 認定心理士の会運営委員会、河地 庸介(東北大学) |
| 企画者 | 河地 庸介(東北大学)、本田 周二(大妻女子大学) |
| 話題提供者 | 水野 雅之(筑波大学)、菅原 大地(筑波大学)、千島 雄太(筑波大学) |
日時
2026年9月5日(土) 9:00〜10:40
会場
第2会場(1号館 1B11)
概要
近年,セルフ・コンパッションは,こころの健康やウェルビーイングを支える考え方として注目されています。Neff(2003, Self and Identity)は,セルフ・コンパッションを,自分にやさしく理解を示すこと,自分の苦しみを人間に共通する経験として受けとめること,そして苦痛を伴う思考や感情に過度に巻き込まれずに気づくことからなるものとして説明しています。自分にやさしくするという言葉だけを聞くと,苦痛や失敗から目をそらすことのように受け取られるかもしれません。しかし,セルフ・コンパッションは,自分の苦しさを否定せずに受けとめ,自分を支えるための考え方とされています。本シンポジウムでは,このようなセルフ・コンパッションをどのように実践できるのかを取り上げ,参加者がその考え方と実践方法を体験しながら理解することを目的とします。水野雅之氏は,「身体感覚を通して自分をいたわる」と題し,身体にやさしく触れる「スージングタッチ」や,心地よいリズムで繰り返す呼吸法を取り上げます。身体感覚を手がかりに自分を落ち着かせる体験を通して,日常の中で手軽に取り入れられるセルフケアの方法を紹介します。菅原大地氏は,「慈悲の瞑想を通して思いやりを育む」と題し,セルフ・コンパッションを高める方法の一つとして注目されている慈悲の瞑想を取り上げます。先行研究を踏まえながら,実際に瞑想を体験し,自分自身や他者に思いやりを向けることの意味について考えます。千島雄太氏は,「未来の自己への手紙を用いて思いやりを届ける」と題し,セルフ・コンパッションの実践に伴う恥ずかしさや抵抗感に注目します。現在の自分ではなく,未来の自分に向けて手紙を書くこと,さらにAIを用いた返信を体験することを通して,新しい切り口から自己への思いやりを学ぶ機会を提供します。
[IS18]
[新刊連動講座]
マンガ+恋愛+心理学
心理学教育におけるマンガ活用と恋愛心理学研究への招待
| 企画代表者 | 株式会社 ナカニシヤ出版 |
| 話題提供者 | 古村 健太郎(弘前大学)、鬼頭 美江(明治学院大学)、家島 明彦(大阪大学) |
| 司会者 | 後藤 南(ナカニシヤ出版) |
日時
2026年9月5日(土) 13:40〜15:20
会場
第2会場(1号館 1B11)
概要
マンガを手掛かりに恋愛心理学を学ぶ画期的な入門書『マンガで学ぶ恋愛心理学』の刊行に連動し、現在の状況・動向をふまえて恋愛心理学研究の魅力や展望を共有する。 また、入門書としてマンガを出版するに至った経緯やスタイルを踏まえ、マンガと心理学のつながりや学習・教育効果についても議論していく。心理学を学ぶ入口には,どのような教材が効果的か、実際の授業においてどのような活用が考えられるのかなどについても、登壇者とフロアとで意見を交わし合いたい。 恋愛心理学に関心を持っている学生、恋愛心理学やマンガを教育に取り入れたい教員などにとって、有益な情報交換の場となる議論を展開したい。
[IS19]
日本心理学会若手の会:心理学領域における進路の相談&ネットワークづくり
研究や進路などに関して、同世代や少し上の先輩と話し合える座談会
| 企画代表者 | 工藤 大介(東北学院大学、日本心理学会若手の会) |
| 企画者 | 工藤 大介(東北学院大学、日本心理学会若手の会)、瀧川 諒子(金沢大学、日本心理学会若手の会)、町田 規憲(徳島大学、、日本心理学会若手の会) |
| 話題提供者 | 工藤 大介(東北学院大学、日本心理学会若手の会)、瀧川 諒子(金沢大学、日本心理学会若手の会)、町田 規憲(徳島大学、、日本心理学会若手の会)、川上 澄香(浜松医科大学、日本心理学会若手の会)、阪口 幸駿(科学技術振興機構研究開発戦略センター、日本心理学会若手の会)、佐藤 優介(慶應義塾大学、日本心理学会若手の会)、上原 昇馬(岡山大学、日本心理学会若手の会) |
| 司会者 | 工藤 大介(東北学院大学、日本心理学会若手の会)、瀧川 諒子(金沢大学、日本心理学会若手の会)、町田 規憲(徳島大学、、日本心理学会若手の会) |
日時
2026年9月5日(土) 13:40〜15:20
会場
第3会場(1号館 1B12)
概要
この企画シンポジウムでは,若手研究者や学生が抱えやすい研究・進路・将来への悩みについて,気軽に相談しながら情報収集を行うことができます。学振DC,SPRING,各種フェローシップの実態を,同世代の経験者から直接聞くことで,制度概要だけでは分からない応募準備,研究生活,生活面などのリアルな情報を得られます。また,助成金の応募方法や申請の工夫,研究資金獲得に向けた考え方についても相談可能です。 出入り自由の形式のため,「まだ相談内容が整理できていない」「まずは話を聞いてみたい」という段階でも参加しやすく,無理なく情報収集を始められます。進学,就職,社会人からアカデミアへの転向など,多様なキャリアに触れることで,自分が選ばなかった進路への理解を深め,自身のキャリアを見つめ直す機会にもなります。 さらに,将来不安,研究と私生活の両立,ワークライフバランスに関する悩みも共有でき,「自分だけの問題ではない」と感じられる場となります。同世代とのネットワーク形成にもつながり,若手の会幹事がファシリテーターとして各ブースをつなぐことで,多様な話題について自由に相談できます。
[IS23]
心理学から広がる多様なキャリアパスとワーク・エンゲイジメント
進路を考えるあなたへ、本音とやりがい語ります
| 企画代表者 | 上原 昇馬(岡山大学、日本心理学会若手の会) |
| 企画者 | 川上 澄香(浜松医科大学、日本心理学会若手の会) |
| 話題提供者 | 久保 智英((独)労働安全衛生総合研究所 過労死等防止調査センター)、川合 裕子(小阪病院)、波多野 文(株式会社イデアラボ) |
| 司会者 | 上原 昇馬(岡山大学、日本心理学会若手の会) |
日時
2026年9月5日(土) 15:50〜17:30
会場
第3会場(1号館 1B12)
概要
心理学を学んだ人々のキャリアは、大学や研究機関、臨床現場、企業、行政など多岐にわたります。しかし、どのようなキャリアを歩んでいても、「心理学を学んだこと」がその仕事にどう活き、やりがいや困難とどのように向き合っているのかが共有される機会は、十分にあるとはいえません。特に、進路選択を控えた大学生・大学院生にとっては、それぞれのキャリアで心理学の専門性がどのように活かされるのか、具体的なイメージを持ちにくいのが現状です。キャリアをめぐる議論は就職や転職のノウハウに偏りがちですが、それぞれの場で働く人々が何にやりがいを感じ、どのような困難と向き合い、どう乗り越えてきたのかという「働くことの実感」にこそ、これから進路を選ぶ世代にとっての大きな学びがあると考えます。本シンポジウムでは、研究機関・臨床現場・企業という異なる場で活躍する3名の登壇者をお招きします。企画の軸となるのは、仕事に対する前向きで充実した心理状態である「ワーク・エンゲイジメント」です。ただし本企画では、これを「どう高めるか」というノウハウとして扱うのではありません。登壇者それぞれが、日々の仕事のなかで何にやりがいを感じ、困難とどう向き合ってきたのかを、ご自身の言葉で語っていただきます。ワーク・エンゲイジメントは、その語りを受け止めるための共通の手がかりとして位置づけます。あわせて、キャリア選択の経緯や、心理学の専門性が実際にどう活かされているかについてもお話しいただきます。今も迷いを抱えながら働き続ける一人ひとりの言葉として、困難や揺らぎとの向き合い方にも踏み込んでいただく予定です。後半のパネルディスカッションでは、心理学の学びがそれぞれの仕事でどのように役立ったのか、また何に悩み、それまでの考え方をどう見直してきたのかを話し合い、会場の参加者を交えた討議へとつなげます。心理学から広がる多様なキャリアのあり方に触れることで、参加者が自身の可能性を広げ、これからのキャリアを考えるきっかけとなる場をつくりたいと考えています。
[IS29]
心理学のトランザクション:研究者・社会・時代をつなぐ「心理学ワールド」
| 企画代表者 | 日本心理学会 心理学ワールド編集委員会 |
| 企画者 | 矢藤 優子(立命館大学) |
| 話題提供者 | 仲 真紀子(理化学研究所)、サトウ タツヤ(立命館大学)、森口 佑介(京都大学) |
| 司会者 | 矢藤 優子(立命館大学) |
日時
2026年9月6日(日) 9:00〜10:40
会場
第3会場(1号館 1B12)
概要
『心理学ワールド』は1998年の創刊以来、年4号の刊行を継続し、心理学研究者のみならず、心理学を学び始める高校生や、心理学の知見を実務に活かしたいと考える社会人など、心理学に関心をもつ幅広い読者層に向けて発信を続けてきた。多彩な心理学研究とその応用、さらには最新の知見をわかりやすく紹介することを重視し、「開かれた」心理学の実現に寄与してきた媒体である。 本シンポジウムでは、創刊当初から編集に携わってきた仲真紀子氏(理化学研究所)、長年にわたり心理学史に関する連載を担当してきたサトウタツヤ氏(立命館大学)、そして2026年3月に小学生向け心理学解説書を出版した森口佑介氏(京都大学)をシンポジストとして迎え、「開かれた」心理学の現在と未来について議論する。 仲氏は、記憶や会話、言語習得に関する実験心理学の研究から出発し、目撃証言や被害供述の問題に着目して、正確な供述や証言を得ることを目指す面接法やトレーニングプログラムの開発、その社会実装へと研究を展開してきた。シンポジウムでは、実務家とのやり取りで広がる「心理学ワールド」について話題提供をいただく。 サトウ氏は、心理学の「正史」を押さえつつ、南米・アフリカ・女性・マイノリティの歴史実践者たちが描く複線的な心理学史を俯瞰し、過去の多様性から惑星規模の心理学の未来を展望する。 森口氏は、乳児から小学生までの子どもを対象とした発達研究を進めるとともに、小学生向け心理学書『ふしぎなこころの世界』を出版するなど、研究成果を子どもたちに還元し、さらに子どもからの反応を新たな研究の着想へとつなげる循環的プロセスを重視している。シンポジウムでは、発達心理学の基礎研究と社会との接点を探る試みについて紹介する。 本シンポジウムでは、単なる相互作用(interaction)にとどまらず、研究者と研究対象、専門領域、社会、そして時代を横断する継続的かつ相互生成的なやり取り(transaction)としての心理学のあり方を検討する場としたい。
[IS30]
[新刊連動講座]
「行動」は心理学を繋ぐか?
『心理学は行動から何を語るか』新刊連動講座
| 企画代表者 | 株式会社 北大路書房 |
| 企画者 | 尾澤 利隆(株式会社北大路書房) |
| 話題提供者 | 福田 実奈(京都外国語大学)、澤 幸祐(専修大学)、武藤 拓之(大阪公立大学)、清水 裕士(関西学院大学)、八重樫 勇介(株式会社MillReef、一般社団法人日本ABAマネジメント協会) |
| 司会者 | 福田 実奈(京都外国語大学)、尾澤 利隆(株式会社北大路書房) |
日時
2026年9月6日(日) 11:10〜12:50
会場
第2会場(1号館 1B11)
概要
「心理学は心や行動を科学的に研究する学問である」という表現に、異論を唱える心理学者はほとんどいないだろう。しかし、ここでいう「心」や「行動」は、もはや日常的な意味でのそれではない。直接観察することができない「心」をいかにして捉えるのか。この問いに対する一つの立場が行動主義である。多くの心理学者にとっての行動主義は、心理学史上の立場としてワトソンやスキナーの名とともに教えられるものであり、近年もそれらを批判的・発展的に継承した議論が続いている。
しかし、行動主義は過去のものに過ぎないのだろうか。「行動」を扱い、方法論に向き合ってきたのは行動主義だけではない。現代の心理学の多くの分野は暗黙のうちに「行動主義」を採用しているが、それでも「心」や「行動」の捉え方が一様であるはずがない。なぜなら、方法論や認識論の違いは、分野・領域の理論的枠組みだけでなく、研究者個人としての哲学的前提の違いにも根ざしているからだ。
そのような問題意識のもと、『心理学は行動から何を語るか』では、「行動とは何か」を問うのではなく、「行動から何を語るか」ということに焦点を当てた。多様な理論的枠組みや哲学的前提のなかで、「行動」がどのように位置づけられているのかを明らかにしつつ、心理学の営みそのものを再び問うことを目指している。
本シンポジウムは、同書の刊行に連動した企画である。学習心理学、認知心理学、社会心理学、応用行動分析学の視点から各章を論じた執筆陣が登壇する。本書の各章は、序章で掲げられた中心的問いに応える形式で論じられており、それぞれが独立した内容をもつ。そのため、本書が出来上がるまで、執筆陣は互いにその内容を知ることはなかった。本シンポジウムでは、本書の中心的問いに対するそれぞれの答えを概観するとともに、他章の論考、すなわち方法論や哲学的前提のなかに何か共通点を見出すことができるのかを議論する。「行動」は心理学を繋ぎ得るのだろうか。本書の内容を足場として、さらに議論を展開したい。
[IS31]
高校心理学教育と心理学(者)との効果的なつながりを育むために
教室での心理学シリーズ2
| 企画代表者 | 日本心理学会 教育研究委員会高校心理学教育小委員会 |
| 企画者 | 大神 優子(和洋女子大学)、北川 恵(甲南大学)、河原 純一郎(北海道大学) |
| 話題提供者 | 河原 純一郎(北海道大学)、楠見 孝(京都大学)、村野 光則(東京大学) |
| 指定討論者 | 池田 仁(東京都立白鷗高等学校・附属中学校)、池田 まさみ(十文字学園女子大学) |
| 司会者 | 大神 優子(和洋女子大学) |
日時
2026年9月6日(日) 11:10〜12:50
会場
第3会場(1号館 1B12)
概要
2022年度からの新学習指導要領により、高校公民科において、「公共」が必修科目として新設され、「倫理」(選択科目)において心理学の内容が拡充された。2025年3月にはこれらを学んだ最初の世代が卒業した。日本心理学会では、高校心理学教育の導入前から現在まで、『心理学ワールド』での連載や「高校生のための心理学講座」の全国開催、YouTube配信に取り組むとともに、公開シンポジウムの内容をアーカイブとして公開し、継続的に活用可能なリソースの整備を進めてきた。2024年度には高校心理学教育連絡協議会が発足し、オンラインミーティングなど高校教員との連携を進める中で、心理学の要素を授業内で取り上げる際の課題や、授業方法に関するニーズの高さが明らかとなりつつある。
こうした背景を踏まえ、本小委員会では、高校における心理学教育の実践と課題を共有し、心理学者と高校教員の連携を具体化するための公開シンポジウムをシリーズで企画している。2025年日本心理学会第89回大会におけるシリーズ第1回では、心理学の授業の「導入」および「感情」に関する授業実践を取り上げた(日本心理学会YouTubeチャンネルで公開中)。第2回となる本シンポジウムでは、高校現場における「心理学」へのイメージと課題を共有するとともに、「認知」(思考力を含む)の観点からの授業実践とその工夫について取り上げる。高校教員による課題提起や実践報告と心理学者による理論的・方法的視点の提示を行うとともに、フロアとの意見交換を通じて、授業の質的向上と連携の深化を目指す。本シンポジウムは、日本学術会議心理学・教育学委員会心の科学のキャリアパス構築分科会の主催で開催する。
[IS36]
令和を生きる人たちの働き方
多様性の時代に心理学が貢献出来ること
| 企画代表者 | 日本心理学会 認定心理士の会運営委員会、森本 文人(仁愛大学) |
| 企画者 | 森本 文人(仁愛大学)、竹澤 智美(大手前大学)、今川 ゆき(八戸学院大学) |
| 話題提供者 | 清野 絵(国立障害者リハビリテーションセンター)、望月 直人(大阪大学)、佐々木 銀河(筑波大学) |
| 司会者 | 森本 文人(仁愛大学) |
日時
2026年9月6日(日) 13:40〜15:20
会場
第3会場(1号館 1B12)
概要
大学への全入時代の到来などの時代背景の中で,高校や高等教育機関における神経発達症などの障害を持つ学生へのサポートのニーズは年々高まっています.その中で,各機関における修学や就労場面におけるサポートについては様々な試みが存在しています.実際に修学支援・キャリア支援に深く関わってこられた先生方のお話を通して,心理学を学んだ我々がこの多様性の時代においてどのように貢献していくべきかについて,認定心理士のみなさまも交えて考えたいと思います.
[IS39]
臨床神経心理の世界3
アセスメントから支援まで
| 企画代表者 | 日本心理学会 教育研究委員会講演出版・出版等企画小委員会 |
| 企画者 | 岡村 陽子(専修大学人間科学部) |
| 話題提供者 | 岡崎 慎治(早稲田大学 教育・総合科学学術院)、藤川 真由(慶應義塾大学医学部医科学研究連携推進センター)、菅 寛子(かわさき記念病院 認知症疾患医療センター) |
| 指定討論者 | 船山 道隆(足利赤十字病院) |
日時
2026年9月6日(日) 15:50〜17:30
会場
第3会場(1号館 1B12)
概要
今回で3回目となる本シンポジウムでは、子どもから高齢者まで幅広い年齢層に対する神経心理学的アセスメントをどのように支援につなげるかについて話題提供をいただき、広く臨床神経心理学の世界を紹介する。昨年12月に制定された高次脳機能障害者支援法が4月より施行され、臨床での神経心理学の重要性が一層高まっており、心理学を学ぶものだけでなく、医療従事者、教育関係者、福祉職、そして当事者、ご家族を含めたあらゆる立場の人に、臨床神経心理学の可能性を知ってもらうために本シンポジウムを企画する。
神経心理学を学んだ人は、フィニアス・ゲージやH・Mなどの脳に損傷を受けた人の話を知っているだろう。臨床神経心理学の世界では、そのような人々と日々臨床で向き合っている。臨床神経心理学は、脳と行動の関係について理解し,神経心理学的な知識に基づいて、評価や治療的な介入を行うための学問である。最近は、公認心理師取得のために必要な25科目のひとつに「神経・生理心理学」があり、多くの人が神経心理学に触れていると思うが、「臨床」神経心理学では具体的に何をするのかイメージがわかないかもしれない。また、心理を学んでいない人にとっては脳に損傷がある人々に心理職は何ができるのかわからないだろう。本シンポジウムでは、各領域で活躍されている研究者や臨床家が話題提供を行い、臨床神経心理学領域では心理職は何をするのか、脳に損傷がある子どもや大人、認知症者に何ができるのか、今後どんな可能性があるのか指定討論者とともに一緒に考えていきたい。今回は、早稲田大学教育・総合科学学術院岡崎慎治先生から「子どもの高次脳機能障害の認知機能のアセスメントと支援」、慶應義塾大学医学部医科学研究連携推進センター藤川真由先生から「高次脳機能障害のアセスメントと支援」、かわさき記念病院 認知症疾患医療センター菅寛子先生から「認知症高齢者への神経心理学的アセスメントと支援」を話題提供いただく。そして、高次脳機能障害のスペシャリストでもある精神科医の足利赤十字病院船山道隆先生に、医師の視点から臨床神経心理学や心理職の可能性について討議をお願いする。
認知機能を評価する神経心理アセスメントとその評価から導き出す支援は臨床神経心理学の基本である。ぜひこのシンポジウムに参加して、臨床神経心理の世界に興味を持っていただきたい。
