講演情報
[CJKS-座長][座長抄録] 日中韓補綴学会合同セミナー
*猪越 正直1、*三浦 賞子2 (1. 東京科学大学大学院医歯学総合研究科 口腔デバイス・マテリアル学分野、2. 明海大学歯学部 機能保存回復学講座 クラウンブリッジ補綴学分野)
キーワード:
AI技術、口腔機能向上、Digital dentistry
本セミナーでは,中国からHao Yu先生,韓国からJi-man Park先生,日本からは新進気鋭の若手研究者を招聘し,“Cutting Edge of Contemporary Prosthodontic Research”というテーマでご講演いただく.デジタル技術の進展や新素材の開発により,現代の補綴歯科学研究は急速に革新を遂げている.本セミナーでは,各国の最新研究成果を発表し,研究者と臨床家相互の知見を深めたいと考えている.Hao Yu先生は,骨再生のための3Dプリンターによるジルコニアバリアなどの研究に重点を置かれている先生である.Ji-man Park先生は,デジタルデンティストリーに関連した口腔内スキャナーおよび3Dプリンターの臨床応用について研究されている.お二人の研究は,新材料やデジタル技術の活用が補綴歯科治療の精度と耐久性をどのように向上させるかを示しており,現代補綴学の未来像に直結した内容である.日本からのシンポジストには,昨年開催された第133回学術大会にて課題口演賞を受賞した研究内容を中心にご講演していただく予定である.阿部真澄先生からは高齢者を対象とした口腔機能と認知機能を同時に向上させる訓練方法について,岡田佳恵先生からは全部床義歯患者における顎堤条件と咀嚼能率との関連性を,三次元情報と機械学習モデルを用いて解析した成果についてご講演いただく予定である.本セミナーが参加者にとって,最新の補綴歯科学研究に触れる貴重な機会となるとともに,新たな研究のアイデアや萌芽がもたらされることを願っている.