講演情報

[DSPC-座長][座長抄録] 新規保険収載された補綴歯科治療技術を極める -治療指針と収載までの経緯,今後の展開-

*會田 英紀1、*山森 徹雄2 (1. 北海道医療大学 クラウンブリッジ・インプラント補綴学分野、2. 奥羽大学歯学部附属病院)

キーワード:

医療問題検討委員会の活動、医療技術の保険収載、医療技術評価提案書

本学会の医療問題検討委員会の活動は多岐にわたりますが、その一つに補綴歯科系医療技術の保険収載への取り組みがあります。その主なものは医療技術評価提案書を作成し、歯科医学会を経由して厚生労働省に提出する方法です。まず学会会員のみならず日本歯科医師会からの要望も考慮してテーマを選択し、その医療技術を保険収載する必要性や有効性、臨床的な根拠とともに医療経済的な予測も示して医療技術評価提案書を作成します。この過程では厚生労働省などから公開されている種々の情報を収集し、的確な戦略に基づいた作業が必要となります。またテーマによっては、臨床疫学的エビデンスを構築するため当委員会主導でレビュー論文を作成するところから始める場合もあります。令和6年度保険改訂に向けて、当委員会では16件の医療技術評価提案書を委員が分担して作成・提出し、4件が採用されました。本セミナーでは、その中から3件をピックアップし、「フレンジテクニック」については鱒見進一先生(九歯大)、「接着カンチレバー装置」については田上直美先生(長﨑大)、「臼歯部CAD/CAM冠の適用拡大とエンドクラウンの導入」については竹内義真先生(日本大)に講師をお願いして、それぞれの医療技術のポイントや有効な利用方法などを解説いただきます。さらに保険収載の経緯や今後、本学会としてどのように対応すべきかなどの点についても触れる予定です。本セミナーを通して,これらの医療技術を「極め」た上で、臨床においてご活用いただければ幸いです。