講演情報
[SY7-2]歯科衛生士のコーディネーターとしての役割
*藤井 重子1 (1. 医療法人白水会白川病院 在宅総合部 訪問歯科)
キーワード:
歯科衛生士、コーディネーター、医科歯科介護連携
高齢化率50%近い過疎地域の病院に入職29年目で、訪問専門の歯科衛生士として勤務。途中15年ほどケアマネジャーも兼務していた。また、歯科訪問診療は岐阜大学附属病院の協力を得ておこなっており、口腔外科・口腔乾燥・顎関節・義歯・摂食嚥下等に詳しい歯科医師の方々と仕事をする中で、それぞれの専門性の必要性と義歯を諦めていた方にも義歯が入れられる事を学んだ。歯科衛生士の単独訪問にて行う内容は、歯科疾患の予防、口腔衛生指導、口腔リハビリの提供、食支援、摂食嚥下訓練、義歯使用のトレーニングなどその方の必要に応じて歯科医師の指示にて対応している。多くの方に関わる中で、食べることの大切さ、口腔の大切さ、唾液の大切さを非常に強く感じている。また通院困難な方への歯科介入の必要性と連携の必要性も感じている。特に歯を多く残している方が増加しているこの時代において、口腔環境を整える事はより複雑化してきており、他職種からすると手入れや評価はますます困難になってきている。自由に動ける私のもとには、病棟や施設の医師・看護師・他職種から、そして地域の医師・ケアマネジャー・他職種から相談が寄せられる。早急に対応し、歯科治療の必要性・緊急性を見極め、適切に歯科へと繋げることができている。気軽に相談できる歯科衛生士がいることが歯科へと繋がる一歩になっていると考える。ぜひそれぞれの地域において歯科衛生士をコーディネーターとして、医科歯科介護の連携がますます増加することを望んで、皆さまとディスカッションできればと思う。