講演情報

[PSY-1]認知機能と口腔機能の相関に関する医科歯科連携研究

*笛木 賢治1 (1. 東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 咬合機能健康科学分野)
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キーワード:

認知機能、口腔機能、医科歯科連携

超高齢社会における健康長寿の実現に向けて,歯科が果たすべき役割は今後ますます重要になります.近年,歯科疾患と認知症との関連に対する関心が高まっており,歯の喪失による咀嚼機能の低下や歯周病が,認知機能低下や認知症発症に関連することを示唆するエビデンスが,基礎研究および疫学研究を通じて蓄積されてきました.しかし,これらの研究の多くは歯科研究者主導で行われており,医科領域での認知は十分とは言えません.歯科からの知見を医科に広く届け,予防医学の一環として歯科医療を位置づけることが求められています.こうした背景のもと,(公社)日本補綴歯科学会は,(公社)日本老年精神医学会と連携し,医科歯科共同研究(ECCO)プロジェクトを立ち上げ,口腔機能と認知機能の関連に関するエビデンスの共創を目指しています.第一段階として,認知症専門医および歯科医師を対象にアンケート調査を実施した結果,歯の喪失や口腔機能低下と認知症との関連についての臨床的認識は,医師・歯科医師間で共有されていることが明らかとなりました.また,認知症の行動・心理症状(BPSD)と口腔の問題,歯科治療による認知機能改善に関する経験も共通して認識されていました.さらに,オーラルフレイルの改善が認知症の先制予防に資するとの期待も示されました.現在は,BPSDと口腔機能との関連解明を目的とした医科歯科・多施設共同研究を進めております.本講演では,ECCOプロジェクトの成果とともに,医科歯科連携の意義と今後の展望を報告します.