講演情報
[SY2-1]コンポジットレジンを用いた3ユニットCAD/CAMブリッジの基本的な考え方
*新谷 明一1 (1. 日本歯科大学生命歯学部歯科理工学講座)
キーワード:
CAD/CAMブリッジ、ファイバー補強、レジンブロック
近年,歯科用貴金属材料に依存しない補綴治療の普及を目的として,高強度硬質(コンポジット)レジンブリッジに続き,臼歯部中間欠損に対応する3ユニットCAD/CAMブリッジの開発が進んでいる.コンポジットレジンを主材料とする本補綴装置は,材料特性として脆性的破壊を示すため,臨床応用には十分な機械的強度と安全性の確保が不可欠である.本講演では,令和7(2025)年10月3日に日本歯科理工学会と日本補綴歯科学会から公表された「コンポジットレジンを用いた3ユニットCAD/CAMブリッジの具備すべき機械的性質要件に関する基本的な考え方」に倣い,一体構造および二層構造(ファイバーフレーム併用型)など複数の製作方法における構造的特徴を整理し,機械的性質や破壊様式に及ぼす影響について概説する.また,基礎研究からの提案として,曲げ試験により得られる材料物性評価に加え,臨床形態を反映したブリッジ形状での強度評価の重要性を提示し,単純な形態を有する棒状試験片を用いたデータのみでは補綴装置としての有用性を十分に議論できない可能性について考察する.特に補強材料の有無や材料の弾性挙動は,破壊様式や支台装置への負荷伝達に大きく関与し,補強材料が破壊の制御に寄与し得る可能性について紹介したい.設計指針と材料要件の統合的理解を深めることで,コンポジットレジンを用いた3ユニットCAD/CAMブリッジの安全な臨床応用に向けた基礎知識としたい.
