講演情報

[SY9-3]3次元プリント有床義歯の臨床ステップ(印象・咬合採得・試適)

*岩城 麻衣子1 (1. 東京科学大学 口腔デジタルプロセス学分野)
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キーワード:

印象採得、咬合採得、Try-in

日本は世界に類を見ない超高齢社会を迎えており,口腔機能の回復を目的とした補綴歯科治療の重要性は今後ますます高まると考えられる.一方で,高齢患者の増加に伴う症例の複雑化,医療費の増大,歯科技工士不足といった課題が顕在化しており,義歯製作においても効率性と再現性を両立した治療プロセスの確立が求められている.
近年,デジタル技術の進展により,全部床義歯製作の各工程においてデジタル化が可能となり,なかでも3次元プリント有床義歯は,従来法と比較して製作工程の簡略化が可能であり,形態や咬合に関する情報をデジタルデータとして共有できる手法として注目されている.2025年12月に3次元プリント全部床義歯が保険収載されたことは,デジタルデンチャーが特別な技術ではなく,日常臨床における選択肢の一つとして位置づけられる転換点である.
本シンポジウムでは,保険診療として実施可能な3次元プリント有床義歯に焦点を当て,特に印象採得,咬合採得,試適といった臨床ステップについて,従来法との相違点や注意点を整理する.さらに,保険収載を踏まえ,臨床現場での普及に向けた課題や今後の発展の方向性について情報を共有し,3次元プリント有床義歯に対する理解を深める機会としたい.