講演情報
[3K1-OS-27a-02]重要事項説明書作成におけるAI活用の前提条件情報基盤の課題と提言
〇齋藤 孝春1 (1. 合同会社アキューズ)
キーワード:
重要事項説明書、AIエージェント、不動産テック
不動産テック分野のAI研究は、価格推定や物件推薦など「AIで何ができるか」を起点とするプロダクトアウト型が主流であり、重要事項説明書(重説)作成へのAIエージェント活用を論じた研究は乏しい。本稿では、35年間のシステム開発経験を持つAIエンジニアであり、宅建士・宅建業者として実務と法的責任を負う筆者が、重説作成業務へのAIエージェント導入を阻む情報基盤の構造的課題を報告する。重説に必要な情報は自治体・国・民間事業者に分散し、フォーマットや名称が非標準化しているため、AIエージェントが正統な手段でデータを取得することすらできない。本稿の貢献は、AIと不動産の接点にエンジニアリングの視点を持ち込み、AI導入の障壁を情報基盤の問題として再定義した点にある。そのうえで、大規模API網の構築という理想論ではなく、QRコードによる構造化データ埋め込みやマイナンバーカード認証など、既存のワークフローと共存可能な段階的移行モデルを提示する。
