講演情報
[5M2-GS-2c-01]Simulation-Based Inferenceによる電池シミュレーションのパラメータ事後分布推定と非同定性の可視化
〇宮川 尚紀1,2、下川 達也1、井上 友彦1、河原 吉伸2 (1. 日産自動車株式会社、2. 大阪大学)
キーワード:
Simulation-Based Inference、電池シミュレーション、パラメータ推定
カーボンニュートラル化と電動化の進展に伴い,二次電池を安全かつ高効率に運用するため,DFNに代表される高忠実度シミュレーションの活用が不可欠である.一方で,多数パラメータと限られた観測に起因する非同定性のため,従来の最適化に基づく点推定では不確かさや多峰性を十分に扱えない.本研究ではSimulation-Based Inference(SBI)を電池シミュレーションに導入し,パラメータを事後分布として推定することで,推定の信頼性評価と観測・運転条件設計の指針を与える枠組みを確立する.本発表では,両電極の固相拡散係数を対象とした2パラメータ推定を,放電時の電圧時系列を観測量として用いたニューラル事後分布推定(Neural Posterior Estimation)により実施し,推定可能性と複数解(事後分布)の出現を示す.さらに,異なる観測条件に対して事後分布中のパラメータ間相関が変化し,観測情報が不足する条件では分布が広がることを確認した.以上より,パラメータ推定をベイズ的に分布として扱うことが,非同定性の把握と信頼性評価に有用であることを示す.
