講演情報
[5M2-GS-2c-02]観測データのみを用いた因果的寄与分解によるKPI変動要因の特定
〇松田 亜登夢1、今井 優作1 (1. 株式会社グロースデータ)
キーワード:
因果推論、同時介入、因果探索
現代のビジネスアナリティクスにおいて、重要業績評価指標(KPI)が変動する根本原因を特定することは極めて重要な課題です。しかし、現実のKPI変化は、複数の要因が同時に変化する「複合的介入」の結果として生じる場合が大半です。従来の因果推論は単一介入の平均処置効果に焦点を当てがちであり、こうした複雑な全体変動を一貫して分解することは困難でした。この課題に対し、私たちは観察データのみに基づき、中間変数を含む各要因の因果的寄与度へとKPI変動を分解する画期的なフレームワークを提案します。本手法の核心は、因果推定の対象を「分布シフト加重効果」と定義した点にあります。これは、g-computationによって特定された各要因の因果応答曲線と、それら要因の分布のシフトを統合したものです。現実的な合成データとLeave-One-Outトグリングによる正解データを用いた実験の結果、提案手法は相関関係、OLS、Lasso、パーミュテーション重要度よりも大幅に高いF1@10およびnDCG@10を記録しました。完全に観察データのみで実行可能な本手法は、実務における要因分析の精度を飛躍的に高めます。
