講演情報

[5M2-GS-2c-04]相互励起を伴う点過程データに対するグレンジャー因果性検定に基づくグラフ構造学習

〇竹中 敦史1、福井 健一2 (1. 大阪大学大学院情報科学研究科、2. 関西大学ビジネスデータサイエンス学部)

キーワード:

グレンジャー因果性検定、多変量Hawkes過程、グラフ構造学習、点過程、モデル選択

地震の発生やSNSの投稿,金融市場の取引やニューロンの発火など,過去のイベントが将来のイベントを励起する現象は実世界において数多く存在する.多変量Hawkes過程は,こうしたイベント系列間の励起関係を定式化する確率モデルである.本研究では,点過程データに対する多変量Hawkes過程のモデル推定によって,データ内の潜在的な因果グラフをマイニングするアルゴリズム,GC-Hawkesを提案する.これまで,Lasso等の正則化や最小メッセージ長に基づいた多変量Hawkes過程のモデル推定手法が提案されているが,そのモデル選択の基準は統計的な有意性に則っていない.一方,提案法は,尤度比によるグレンジャー因果性検定に基づいてイベント系列間の因果関係を逐次選択することで,統計的に有意かつスパースなグラフ構造学習を実現する.多様なグラフ構造を持つ合成データを用いた実験を行ったところ,提案法は各構造において最も高いF1スコアを達成した.さらに,G7(主要7か国)の国債データに提案法を適用したところ,従来法よりも専門家の知見と整合する因果グラフの抽出に成功した.