講演情報
[5M2-GS-2c-05]VAR-LiNGAMを用いた2値変数を含む混合時系列の因果探索のためのロジスティック回帰ベース連続化
〇竹浪 悠人1、山下 遥1 (1. 上智大学)
キーワード:
因果探索、混合時系列データ、VAR-LiNGAM、ロジット連続化
本研究は、2値変数を含む混合時系列データにおいて、因果探索手法VAR-LiNGAMの連続値・線形加法仮定が満たされず推定精度や解釈性が低下する課題を扱う。この解決に向け、2値変数を「潜在的な連続状態が閾値化されたもの」とみなし、ロジスティック回帰の線形予測子(ロジットスコア)へ置換する連続化処理を提案する。また、相関フィルタによる説明変数の選別と、推定困難な場合に元の2値表現を用いるフォールバック処理を導入し、実用的な頑健性を確保した。 人工データを用いた検証の結果、提案手法は従来法に比べ、Recallを維持しつつ誤検出を抑制することでPrecisionを有意に改善し、総合指標であるF1-Scoreを向上させた。ただし、フォールバック率が約40〜60%と高く、改善効果は連続化成功試行でより顕著に現れる。実データ解析では、金融指標の2値混合時系列に対し、提案手法は市場の経験則や変数の性質と整合する因果構造を推定し、従来法で見られた解釈の困難な推定結果を緩和した。以上より、提案手法は混合時系列におけるVAR-LiNGAMの適用範囲と解釈性を拡張する有効な前処理となり得る。
