講演情報

[XI-20-10]牛肉の熱水抽出物のクロマトグラフィ分画および風味の解析

*久野 萌花1、森川 里久2、良永 裕子2、齊藤 千佳2、澤野 祥子2、竹田 志郎1、水野谷 航1 (1. 麻布大院獣、2. 麻布大生命環境)
[目的]我々はこれまでに牛肉の熱水抽出物を中圧カラムクロマトグラフィにより分画した結果、画分ごとに含まれる化合物群に大きな違いがあることを見出した。そこで本研究ではこの分画物について、遊離アミノ酸量、Check-all-That-Apply(CATA)法による官能評価、味覚センサー解析を行い風味の特性を評価した。[方法]市販牛モモ肉(国産,ホルスタイン種)の熱水抽出液を中圧クロマトグラフィで7つに分画した(Fr1­–7)。各画分の遊離アミノ酸量をHPLCで測定した。また16名の男女を被験者に画分溶液を口に含んだ後に特定の官能特性用語を選択するCATA法を実施した。さらに味覚センサーを用いて各画分を分析した。[結果]アミノ酸分析ではFr.3にうま味を呈するグルタミン酸が多く、Fr.4では甘味に関するアミノ酸が多く、Fr.5では苦味に関するアミノ酸が多く含まれていた。CATA法のコレスポンデンス分析の結果、Fr.3が「しょっぱい」と近く、Fr.4は「コクがある」、Fr.5は「渋い」と近くに位置しこれらの画分の呈味特性が推察された。味覚センサー解析ではFr.3が塩味、うま味コクで最も強い味応答を示した。Fr.4はうま味でより強い応答を示した。Fr.4は「肉の風味を感じる」、「うま味がある」の評価用語の選択も多かったことから、牛肉の風味の鍵となる物質が含まれている画分であると推察された。