講演情報
[XI-20-18]Lactobacillus helveticus発酵乳による食事由来の血糖値上昇抑制作用
*河合 美幸1、川村 優太1、八島 巧1、林 利哉2、長澤 麻央2 (1. 名城大院農、2. 名城大農)
【目的】糖尿病患者は,糖の摂取量を制限する必要があるため,食事の血糖値の上昇を抑制することができれば,「生活の質」の向上に繋がる.本研究では,発酵乳の摂取により食事の血糖値上昇を抑制できるかを検証した.【方法】ICRマウス(7週齢,雄)を用いた.L. helveticus(LH),L. sakei(LS),およびLc. cremoris(LC)を用いて発酵乳を作製し,14日間の経口投与を行った.対照群には還元脱脂乳を経口投与した.経口投与開始から8日目にマルトース負荷試験,11日目にグルコース負荷試験を実施した.糖負荷試験実施の際,24時間前に各試料の経口投与を行い,16時間前に絶食を開始した.糖負荷後,0,30,60および120分に尾静脈から採血し,血糖値を測定した.【結果・考察】マルトース負荷試験において,LH群は,対照群と比較して,糖負荷から30分後の血糖値上昇が有意に抑制された.一方で,グルコース負荷試験では,血糖値上昇の抑制作用は認められなかった.LSならびにLC投与群は,両負荷試験において血糖値上昇抑制作用は認められなかった.これらから,LH発酵乳はマルターゼの活性を阻害し,マルトースの単糖への分解を抑えることで,腸管からのグルコース吸収を低下させることが示唆された.以上より,LH発酵乳は,糖尿病患者の食事由来による糖の吸収を抑え,血糖値の上昇を抑制する可能性が期待できる.
