講演情報

[XI-20-31]肥満モデルマウスにおけるIL-1受容体アンタゴニストを高産生する乳酸菌組換え体の作用効果

*野村 奈津実1、生井 楓2,3、下里 剛士1 (1. 信州大バイオメディカル研、2. 東北大院農、3. 食と農免疫国際教育研究セ)
【背景】乳酸菌組換え体(gmLAB)は、安価な組換えタンパク質の生産体・運搬体として注目されている。我々は、IL-1経路の阻害効果を有するIL-1受容体アンタゴニスト(IL-1Ra)を高産生するgmLAB(NZ-IL1Ra)の開発に成功し、その優れた抗炎症効果を報告している。また、IL-1経路の活性化は耐糖能の悪化を促進することが指摘されていることを踏まえ、本研究では肥満モデルマウスへのNZ-IL1Raの経口投与による新たな有効性の検証を行った。
【方法】NZ-IL1Raを発現誘導物質であるナイシンを含む培地で培養し、Western Blotにより組換え(r)IL-1Raの発現を確認した。経口投与試験では、C57BL/6Jマウスを予備飼育後、高脂肪食を与えると同時に、NZ-IL1Ra(5×109 cells)を週5回、7週間投与した。その後グルコース耐性テストにより耐糖能を測定し、加えて脂肪重量の測定を行った。
【結果】ナイシン添加により発現を誘導したNZ-IL1Raにおいて、rIL-1Raの推定分子量サイズの位置にバンドが検出された。経口投与試験では、NZ-IL1Raの投与により血中グルコース濃度の上昇を有意に抑制することが示された。すなわち、NZ-IL1Raがもたらす新たな作用として、肥満モデルマウスにおける血中グルコース濃度の上昇を抑制することを明らかにした。