講演情報

[13007-11-02]LCUアルゴリズムを用いた有限要素法の基礎的検討(シンポジウム講演概要)

*斎藤 隆泰1 (1. 群馬大学)

キーワード:

量子コンピューター、有限要素法、LCU

近年,量子コンピューターの開発競争が世界的に激化している.このような量子コンピューターの活用が期待される分野の一つとして,有限要素法等を用いた数値シミュレーション分野が挙げられる.一般的に,有限要素法では,最終的に解くべき線形方程式を作成し,それを解くことで節点での未知量を求める.最初に登場した線型方程式を解く量子アルゴリズムはHHLアルゴリズムである.HHLアルゴリズムは,量子コンピューターで線形方手式を解く有力なアルゴリズムではあるが,その計算オーダーは要求誤差に依存する.近年,このHHLアルゴリズムを改良したLCUと呼ばれる数学的な方法が提案された.そのため,量子コンピューターの実用化に先立ち,LCUの数学理論を理解し,活用する方法を検討しておくことは重要であると思われる.そこで,本研究では,その第一歩として,LCUのアルゴリズムを古典コンピューター上で再現することを行う.