講演情報
[13012-18-04]地震力の空間分布を考慮した極限平衡理論に基づく
三次元広域斜面安定解析(シンポジウム講演概要)
*松田 晃汰1、須郷 大地1、野村 怜佳1、寺田 賢二郎1、森口 周二1、大野 晋1 (1. 東北大学)
キーワード:
地震、極限平衡法、広域、斜面崩壊
本研究では令和6年能登半島地震により多数の斜面崩壊が発生した能登半島全域を対象とし,地震力の空間分布を考慮した極限平衡理論に基づく三次元斜面安定解析を行った.すべり体には楕円体を仮定し,安全率の算出には三次元極限平衡法の代表的手法であるHovland法と三次元簡易Bishop法を用いた.地震力の換算には,実際に地震時に観測された表面最大加速度 (PGA : Peak Ground Acceleration)を使用し,土柱に対して水平方向に地震力を作用させることで表現した.解析結果を国土地理院が提供する実際の崩壊マップを用いて比較を行い,ROC曲線を用いて評価した.の結果、地震力の空間分布を考慮することで、実際の斜面崩壊の分布をより正確に再現できることが確認された。本研究の成果は、大規模地震時の斜面崩壊リスク評価の高度化に貢献するものであり、今後の防災・減災対策にも有用であると考えられる。