講演情報
[14001-06-05]鉄道軌道と複数車輪との動的連成による共振発生機構 (シンポジウム講演概要)
*奥村 天晴1、阿部 和久1 (1. 新潟大学)
キーワード:
複数車輪、動的連成、共振、全反射、接触力
レール凹凸に起因する鉄道軌道と車輪の動的連成による振動は, レール凹凸の形成や騒音の主要因とされている. 既往研究により, 400Hzから1000Hz程度の周波数帯では, 車輪間での波動の反射が影響し, 複数車輪走行時には複数の共振周波数が存在することが知られている. この様な共振の発生条件は車輪間の波動の位相変化に基づく概念により解明されてきた. 加えて, 既往の二つの研究では共振を助長させる現象の存在が指摘されているが, 一方の研究はその現象を全反射として説明しているのに対し, もう一方はレールと車輪との接触力がほぼ無限大となる数学的条件が存在することに基づき, 疑似共振として捉えている. 本研究では, 後者の疑似共振が本質的には全反射であることを, 両者の条件を理論的に導出することにより明らかにした. また, 凹凸を有するレール上を2車輪が走行する場合において, 全反射と共振同時発生時の接触力についても検討した.