講演情報
[14001-06-06]電車線の力学的性能評価に向けた電車線高さに対する軌道変位の影響に関する検討(シンポジウム講演概要)
*髙瀬 忠郁1、松岡 弘大2、為広 重行3、貝戸 清之1 (1. 大阪大学、2. 鉄道総合技術研究所、3. 四国旅客鉄道株式会社)
キーワード:
電車線高さ、軌道変位、車上計測
電車線の維持管理のために,検測車を用いた定期計測が行われている.検測車は,パンタグラフが所定の押上力で電車線に接触した状態における電車線高さを計測するため,計測値は外力に対する応答変位であり,電車線の力学的性能に関する情報が含まれる.ただし,電車線高さはパンタグラフが接触するトロリ線下面から車両の屋根上までの高さと,車両と台車間のまくらばねによる上下方向の変位から算出されるために,電車線高さは軌道変位の影響を受ける可能性がある.そのため,電車線高さの計測値から電車線の力学的性能を推定する場合には,軌道変位の影響は誤差となるため,適切に分離する必要がある.本研究では,軌道変位によって加振されるまくらばねを介して揺動する車両の上下方向の変位波形を算出し,電車線高さを再現する理論モデルにより算出された波形に加えることで,より実測波形と一致することを確認した.