講演情報
[21012-18-01]数値計算高速化のための地盤多重せん断ばねモデルの再定式化(シンポジウム講演概要)
*宍倉 佳浩1、堀田 渉1、堀 宗朗2 (1. 大成建設株式会社、2. 国立研究開発法人海洋研究開発機構)
キーワード:
多重せん断ばねモデル、三次元解析、材料非線形地震応答解析、再定式化
多重せん断ばねモデル(Multiple shear mechanism model)は,地盤の非線形地震応答解析に用いられる構成則である.従来の多重せん断ばねモデルは三重積分の数値計算が必要であり,実規模の三次元解析では計算負荷が大きくなる課題があった.本研究では,多重せん断ばねモデルの高速化を目的とした再定式化を行った.従来の定式化では,ひずみテンソルからせん断ばねのせん断ひずみと得て,全てのばねのせん断応力を積分していた.これに対して,本定式化では,せん断ばねの寄与分の積分により弾塑性テンソルを算定することで,これまで必要だった三重積分の数値計算を解析的ないし近似的に計算することが可能であることを示した.また,再定式化したモデルは,従来のモデルと同等の応答結果が得られることが確認された.