講演情報
[22011-17-04]高度深度統合モデルによる水中植生上の流れの数値シミュレーション
(シンポジウム講演概要)
*ワハブ ムハマド ファジュリン1、内田 龍彦1、小林 大祐2 (1. 広島大学、2. 電力中央研究所)
キーワード:
水没植生、深さ統合モデル、非平衡流れ、GBVC4-DWL、OpenFOAM
本研究では、動的壁則を用いた一般的な底面流速計算(GBVC4-DWL)を用いて、水中植生上の流れをシミュレートするための深度積分型非静水圧モデルを紹介する。このモデルは、渦度方程式と動的壁則を統合することにより速度分布予測を強化し、非平衡速度遷移を効果的に捉える。モデルの検証は、長さ24m、幅0.8m、床勾配1/1000の樋門を用いた実験室で行われ、植生は円筒要素(直径3mm、高さ40mm、間隔30mm)としてモデル化され、比較のために3次元数値モデルが採用された。その結果、このモデルは水深の変化、流速分布、流れの加速メカニズムを正確に再現していることがわかった。平衡ベースのモデルとは異なり、このアプローチは流れの適応をより正確に表現するため、生態水理学的応用、特に自然河川系における流れの抵抗、土砂輸送、流速遷移の予測に有用である