講演情報

[14001]2次元定常輻射輸送方程式のエネルギー密度の最大値原理に対する上流差分スキームに基づく数値的反例

*野見山 晃成1、藤原 宏志1 (1. 京都大学)

キーワード:

輻射輸送方程式、数値計算

輻射輸送方程式(Radiative Transport Equation; RTE)の数値解析において, 離散最大値原理(Discrete Maximum Principle; DMP)の成立は, 数値解の非負性や安定性を保証する上で極めて重要な数学的要請である. 上流差分スキームを用いた場合, 粒子密度に対してDMP が成立することが知られている. しかし, 工学的・物理的に重要な積分量であるエネルギー密度について最大値原理が成立するか否かは著者の知る限り明らかでなかった. 本研究では, 生体内光伝播を想定するパラメータの下で, 二次元矩形領域における定常RTE に対し上流差分スキームを用いた数値実験を行い, 粒子密度に対するDMP が成立する条件下であっても, エネルギー密度に対しては最大値原理が成立しないことを示唆する数値的反例を具体的に構成した.