講演情報

[22012]VM-SPH法による高粘性流体解析の効率化(シンポジウム講演概要)

*岡野 翔大1、森川 ダニエル2、浅井 光輝1 (1. 九州大学、2. 同済大学)

キーワード:

SPH、高粘性流体、分離誤差、変分マルチスケール法

ISPH法は,SPH法の非圧縮性粘性流体向けの応用として多くの研究で用いられている.しかしながら,ISPH法は高粘性流体の扱いが困難である.ISPH法は粘性項を陽的に扱うため極めて小さな時間増分が必要となり,IISPH法は完全陰解法を採用するものの分離誤差が残るという問題があった.一方,VM-SPH法はVMSによる安定化を導入した速度-圧力一体型の完全陰解法であり,原理的に分離誤差が生じない.本研究では,VM-SPH法を用いることで,合理的な計算コストの下で数値的安定と精度を両立した高粘性流体解析を試みた.平面Poiseuille流れを用いた基礎検討では,ISPH法やIISPH法と異なり,VM-SPH法が時間増分によらず理論解に収束することを確認した.計算効率の観点からは,相対誤差10%以下を達成する条件下でISPH法比95.7倍,IISPH法比30.7倍の高速化を実現した.