講演情報
[O22-3]結腸癌に対するロボット手術の導入と初期治療成績
諸橋 一, 坂本 義之, 三浦 卓也, 袴田 健一 (弘前大学消化器外科)
【はじめに】
当科では2016年より直腸癌に対するロボット手術を導入し,十分な経験を積んだ上での2021年12月より結腸癌に対してセンハンスを,2022年8月よりダビンチを導入した.導入初期の治療成績を検討する.
【対象と方法】
対象はセンハンスを用いた17例とダビンチを用いた24例である.センハンス手術に関しては男性8人,女性9人.平均年齢は75歳,平均BMIは22.5g/m2であった.cStageI/II/III/IVが7/3/6/1,術式は回盲部切除が8例,結腸右半切除が9例,平均手術時間は225分,平均出血量は20gであった.Clavien-Dindo分類III以上の合併症は0例であった.一方,ダビンチ手術に関しては男性16人,女性8人.平均年齢は65歳,平均BMIは23.4kg/m2であった.cStageI/II/III/IVが12/3/8/1,術式は回盲部切除が5例,結腸右半切除が9例,横行結腸部分切除が1例,結腸左半切除が2例,S状結腸切除が5例,低位前方切除が1例,大腸全摘が1例であった.平均手術時間は280分,平均出血量は31gであった.Clavien-Dindo分類III以上の合併症は1例(吻合不全)であった.
【考察】
術式や適応に関してバイアスがあるため,一概に比較することはできないが,センハンスに関しては結腸癌手術に対する導入が院内ではじめての経験であったため,ポート配置や手術手順に慣れるまでに時間を要したが,次第に安定した.ダビンチ手術に関してはそれまでに経験した直腸手術のポート配置やknow-howにより,導入時より安定した手術を行うことができた.導入初期は術者・助手を固定することで定型化することが重要と考えられた.
【結語】
2種類のロボットを用いた導入に関してロボット支援下結腸癌手術は安全に導入され問題なかった.今後も症例を集積する予定である.
当科では2016年より直腸癌に対するロボット手術を導入し,十分な経験を積んだ上での2021年12月より結腸癌に対してセンハンスを,2022年8月よりダビンチを導入した.導入初期の治療成績を検討する.
【対象と方法】
対象はセンハンスを用いた17例とダビンチを用いた24例である.センハンス手術に関しては男性8人,女性9人.平均年齢は75歳,平均BMIは22.5g/m2であった.cStageI/II/III/IVが7/3/6/1,術式は回盲部切除が8例,結腸右半切除が9例,平均手術時間は225分,平均出血量は20gであった.Clavien-Dindo分類III以上の合併症は0例であった.一方,ダビンチ手術に関しては男性16人,女性8人.平均年齢は65歳,平均BMIは23.4kg/m2であった.cStageI/II/III/IVが12/3/8/1,術式は回盲部切除が5例,結腸右半切除が9例,横行結腸部分切除が1例,結腸左半切除が2例,S状結腸切除が5例,低位前方切除が1例,大腸全摘が1例であった.平均手術時間は280分,平均出血量は31gであった.Clavien-Dindo分類III以上の合併症は1例(吻合不全)であった.
【考察】
術式や適応に関してバイアスがあるため,一概に比較することはできないが,センハンスに関しては結腸癌手術に対する導入が院内ではじめての経験であったため,ポート配置や手術手順に慣れるまでに時間を要したが,次第に安定した.ダビンチ手術に関してはそれまでに経験した直腸手術のポート配置やknow-howにより,導入時より安定した手術を行うことができた.導入初期は術者・助手を固定することで定型化することが重要と考えられた.
【結語】
2種類のロボットを用いた導入に関してロボット支援下結腸癌手術は安全に導入され問題なかった.今後も症例を集積する予定である.