講演情報

[R4-4]当科における結腸癌に対するロボット支援下手術の短期治療成績について

石井 正嗣, 新田 敏勝, 多木 雅貴, 久保 隆太郎, 細川 典裕, 石橋 孝嗣 (春秋会城山病院消化器センター・外科)
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【緒言】結腸癌に対するロボット手術の適応拡大に伴い,当科では2023年1月よりda Vinci Xiによるロボット支援下結腸癌手術を導入した.
 【目的】結腸癌に対するロボット支援下手術の短期治療成績について後方視的に検討を行った.
 【対象・方法】2023年1月から2024年3月までに施行した,ロボット支援下結腸切除術49例を対象とし,患者背景,周術期因子について検討を行った.
 【結果】年齢の平均値は73.7歳,BMIは21.4kg/m2,ASAは2,性別は男性21例,女性28例,部位は盲腸11例,上行結腸14例,横行結腸9例,下行結腸11例,S状結腸3例,上行・下行結腸(多発)1例であった.術式としては,回盲部切除術が11例,結腸右半切除術が19例,左結腸切除術が18例,結腸亜全摘術が1例で(右側結腸切除が61%,左側結腸切除が39%),手術時間の平均値は374.8分,出血量の平均値は38.1ml,術後在院日数の平均値は16日,Clavien-Dindo分類grade3以上の術後合併症は2例(4%)(結腸右半切除後,ポートサイトヘルニアを1例,遅発性縫合不全(術後21日目)を1例)認めた.
 【考察】当科ではポート配置や手術手技を定型化することで,ロボット手術を安全に導入したが,術後合併症を2例認めたため,高齢者および低栄養患者には更なる留意が必要と考えられた.
 【結語】ロボット支援下結腸癌手術の短期治療成績について報告する.