講演情報
[VWS1-3]当科における痔核の治療困難症例に対する手術
栗原 聰元, 三浦 康之, 吉野 優, 吉田 公彦, 甲田 貴丸, 長嶋 康雄, 鏡 哲, 金子 奉暁, 牛込 充則, 塩川 洋之, 大塚 由一郞, 島田 英昭, 船橋 公彦 (東邦大学医療センター大森病院消化器外科)
痔核は一般的な外科疾患であり,専門医であれば手術の難易度はそれほど高くない.
しかし専門医でも治療に難渋するような痔核に遭遇することがある.
疾患自体の特徴により治療困難な状態としては全周性痔核,易出血性痔核,巨大な痔核,深部まで切除が必要な痔核などがあげられる.
また併存症により難易度が高くなる症例としては心房細動を代表とする循環器系疾患が併存しているため抗血栓療法を施行中の症例と血液疾患により血小板減少症が併存する場合は出血性合併症による治療困難が予想され周術期管理に注意が必要である.
当科では,巨大な痔核症例,併存病変のため深部まで処理が必要な症例,抗血栓療法中の症例,骨髄異形成症候群のため血小板減少を認めた症例を経験した.
いずれにしても痔核は良性疾患であり,周術期の合併症特に術後出血と過剰切除に伴う術後肛門狭窄を回避することが重要である.
巨大な痔核は肛門鏡を用いて展開しても全貌が掴めない程であった.
そこで超音波メスを利用して過剰な切除にならないよう分割切除した.
深部まで切離が必要な痔核は,痔核根部のさらに口側に黄色調の腫瘤があり通常の痔核よりかなり創が深くなった症例で,切離は超音波メスを利用し,閉鎖は通常とは反対に肛門縁から中枢側に向かって縫合閉鎖した.
抗血栓薬を使用している症例は,原則的に抗血栓療法は継続して全身麻酔下に手術を施行した.骨髄異形成症候群のため血小板減少を認めた症例は,手術直前に血小板輸血を施行して手術を行った.以上実際の症例を提示して報告する.
しかし専門医でも治療に難渋するような痔核に遭遇することがある.
疾患自体の特徴により治療困難な状態としては全周性痔核,易出血性痔核,巨大な痔核,深部まで切除が必要な痔核などがあげられる.
また併存症により難易度が高くなる症例としては心房細動を代表とする循環器系疾患が併存しているため抗血栓療法を施行中の症例と血液疾患により血小板減少症が併存する場合は出血性合併症による治療困難が予想され周術期管理に注意が必要である.
当科では,巨大な痔核症例,併存病変のため深部まで処理が必要な症例,抗血栓療法中の症例,骨髄異形成症候群のため血小板減少を認めた症例を経験した.
いずれにしても痔核は良性疾患であり,周術期の合併症特に術後出血と過剰切除に伴う術後肛門狭窄を回避することが重要である.
巨大な痔核は肛門鏡を用いて展開しても全貌が掴めない程であった.
そこで超音波メスを利用して過剰な切除にならないよう分割切除した.
深部まで切離が必要な痔核は,痔核根部のさらに口側に黄色調の腫瘤があり通常の痔核よりかなり創が深くなった症例で,切離は超音波メスを利用し,閉鎖は通常とは反対に肛門縁から中枢側に向かって縫合閉鎖した.
抗血栓薬を使用している症例は,原則的に抗血栓療法は継続して全身麻酔下に手術を施行した.骨髄異形成症候群のため血小板減少を認めた症例は,手術直前に血小板輸血を施行して手術を行った.以上実際の症例を提示して報告する.