講演情報
[O4-3]S状結腸癌に対するRobot duet surgery
鈴木 淳平, 吉村 雪野, 白 京訓, 鈴木 淳一, 多賀谷 信美 (板橋中央総合病院消化器病センター外科)
ロボット支援手術が普及した昨今において,若手外科医による執刀機会の減少や,腹腔鏡手術の経験不足が問題となると考えている.今回我々は,若手教育という観点でda Vinciを活用したS状結腸癌に対するRobot duet surgeryを行ったので報告する.
すでに,ロボット手術を腹腔鏡が補完するFusion surgeryの報告は多数あるが,我々が重視したのは腹腔鏡手術をロボットが助手として支援するというコンセプトである.従来の定型的な腹腔鏡下S状結腸切除術の各パートの術野展開を想定し,術前にドライボックスを用いて十分にシミュレーションを行った.da Vinciの大きなアームやスコープが術者に影響しないように配慮したうえで,ロボット鉗子やアームの干渉が回避できるポート配置を決定した.
実際の手術において,ロボットが術者の腹腔鏡操作に重大な影響を与えることはなく,安全に手術が完遂できた.術者にとっては,安定した術野において従来通りの腹腔鏡手術が可能であった.助手にとっては,術野の固定,鉗子とスコープの同時操作,ミラーイメージの解消,アノテーション機能の利用など,指導的観点でロボットの活用に多くのメリットがあると考えられた.
腹腔鏡手術をロボットが支援するというコンセプトでS状結腸切除を安全に施行しえた.若手外科医の腹腔鏡手術教育という観点でも,ロボット支援手術は有用であると考える.
すでに,ロボット手術を腹腔鏡が補完するFusion surgeryの報告は多数あるが,我々が重視したのは腹腔鏡手術をロボットが助手として支援するというコンセプトである.従来の定型的な腹腔鏡下S状結腸切除術の各パートの術野展開を想定し,術前にドライボックスを用いて十分にシミュレーションを行った.da Vinciの大きなアームやスコープが術者に影響しないように配慮したうえで,ロボット鉗子やアームの干渉が回避できるポート配置を決定した.
実際の手術において,ロボットが術者の腹腔鏡操作に重大な影響を与えることはなく,安全に手術が完遂できた.術者にとっては,安定した術野において従来通りの腹腔鏡手術が可能であった.助手にとっては,術野の固定,鉗子とスコープの同時操作,ミラーイメージの解消,アノテーション機能の利用など,指導的観点でロボットの活用に多くのメリットがあると考えられた.
腹腔鏡手術をロボットが支援するというコンセプトでS状結腸切除を安全に施行しえた.若手外科医の腹腔鏡手術教育という観点でも,ロボット支援手術は有用であると考える.