講演情報

[P9-2-6]肛門外科領域のインシデント/アクシデントの検討

宮崎 道彦1,2, 山田 真美1, 田中 玲子1, 高橋 佑典2, 河合 賢二2, 徳山 信嗣2, 加藤 健志2, 平尾 素宏2 (1.どうじん会道仁病院, 2.国立病院機構大阪医療センター外科)
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【はじめに】医療安全を確保するためには,行政,医療機関,医療関係団体,教育機関や企業,さらに,医療に関係する全ての者が各々の 役割に応じて医療安全対策に向けて積極的に取り組むことが必要である(厚労省HPより).
 【当院でのレポート報告の実際の流れ】
 医療安全管理体制の下,
 1.インシデント/アクシデントが発生した際に速やかに書類で報告する(院内規定書式あり).
2.所属部署の責任者は部署内で対策を立て部署全体に周知する.
3.その後,月1回の主要メンバーでの医療安全対策会議で報告,全職員に周知する.となっている.
【インシデント/アクシデント分類】インシデントは0/1/2/3aに,アクシデントは3b/4a/4b/5に,「その他」を合わせて全9レベルに分類した.ただし合併症は除外.
 【対象と方法】H20年1月1日からR5年12月31日の期間に発生したインシデント/アクシデント13件をretrospectiveに検討した.
 【結果】
 レベル1:8例 休薬すべき薬剤の休薬忘れが5例⇒延期1例,局麻下に手術4例.
 レベル3a:2例 浣腸による穿孔全例⇒2例保存的に加療で治癒.
 レベル3b:2例 NSAIDs不対症全例⇒2例保存的に加療で治癒.
 その他:1例 術中縫合針の紛失⇒手術室退室後発見.
 【展望と結語】
 レベル0の報告が0件で課題が残った.
 インシデント/アクシデント報告は必須であるが報告し易い環境作りが重要であると思われた.