講演情報
[O22-1]当院における右側結腸癌に対するロボット支援下手術導入初期の治療成績
三木 明, 小山 達也, 河原林 卓馬, 藤澤 亮裕, 岡本 拓也, 上村 良, 内田 茂樹, 坪野 充彦 (公立豊岡病院外科)
はじめに:
当院では2018年に胃癌,食道癌,直腸癌に対してロボット支援下手術の保険収載がなされたことから,胃癌からロボット支援下手術を導入し,直腸癌手術へと術式を拡大していった.
さらに2022年に結腸癌に対するロボット支援下手術が保険適応となったことより,倫理委員会の承認を得て内視鏡外科学会のガイドラインに則り準備をすすめ,2023年5月から結腸癌に対してもロボット支援下手術を導入してきた.
今回,右側結腸癌に対してのロボット支援下手術の導入初期治療成績を検討した.
対象と方法:
2023年5月から2024年3月までに結腸癌に対してロボット支援下手術を施行した9例(男性4例,女性5例)を対象とし,手術時間,コンソール時間,出血量,術後合併症等をretrospectiveに検討した.
結果:
術式は,右半結腸切除術が4例,回盲部切除術が5例であった.
手術支援機器はDa vinci XIを使用し,ポート配置は,右下腹部に1番ポート,臍よりも5cm程度尾側に2番(カメラ)ポート,2番ポートから約8cm左側に3番ポート,3番ポートの8cm頭側に4番ポートを留置.アシストポートは3番と4番ポートの左側に12mmポートを留置している.
手術は,内側アプローチで郭清を開始し,郭清終了後,結腸,小腸の可動性が十分あることを確認し,臍に小開腹を加え,吻合は全例体腔外での機能的端々吻合で施行している.
平均年齢は80歳,BMIの平均は24.8であった.
コンソール時間,手術時間の平均は,それぞれ,109分と203分,平均出血量は29gであった.
術後縫合不全を含むSSIは認めなかったが,1例に麻痺性イレウスを認め,さらに,1例に偽痛風を認めた.
考察:
胃癌,直腸癌での手術経験があったため,特に導入に関して苦労することはなかった.また,手術時間,出血量等に関しても比較的安定した成績であった.さらに,SSIは認めておらず,結腸癌に対するロボット支援下手術は安全に導入できたと考える.
当院では,まだ,結腸癌に対する体腔内吻合の導入ができておらず,今後の課題と考えている.
当院では2018年に胃癌,食道癌,直腸癌に対してロボット支援下手術の保険収載がなされたことから,胃癌からロボット支援下手術を導入し,直腸癌手術へと術式を拡大していった.
さらに2022年に結腸癌に対するロボット支援下手術が保険適応となったことより,倫理委員会の承認を得て内視鏡外科学会のガイドラインに則り準備をすすめ,2023年5月から結腸癌に対してもロボット支援下手術を導入してきた.
今回,右側結腸癌に対してのロボット支援下手術の導入初期治療成績を検討した.
対象と方法:
2023年5月から2024年3月までに結腸癌に対してロボット支援下手術を施行した9例(男性4例,女性5例)を対象とし,手術時間,コンソール時間,出血量,術後合併症等をretrospectiveに検討した.
結果:
術式は,右半結腸切除術が4例,回盲部切除術が5例であった.
手術支援機器はDa vinci XIを使用し,ポート配置は,右下腹部に1番ポート,臍よりも5cm程度尾側に2番(カメラ)ポート,2番ポートから約8cm左側に3番ポート,3番ポートの8cm頭側に4番ポートを留置.アシストポートは3番と4番ポートの左側に12mmポートを留置している.
手術は,内側アプローチで郭清を開始し,郭清終了後,結腸,小腸の可動性が十分あることを確認し,臍に小開腹を加え,吻合は全例体腔外での機能的端々吻合で施行している.
平均年齢は80歳,BMIの平均は24.8であった.
コンソール時間,手術時間の平均は,それぞれ,109分と203分,平均出血量は29gであった.
術後縫合不全を含むSSIは認めなかったが,1例に麻痺性イレウスを認め,さらに,1例に偽痛風を認めた.
考察:
胃癌,直腸癌での手術経験があったため,特に導入に関して苦労することはなかった.また,手術時間,出血量等に関しても比較的安定した成績であった.さらに,SSIは認めておらず,結腸癌に対するロボット支援下手術は安全に導入できたと考える.
当院では,まだ,結腸癌に対する体腔内吻合の導入ができておらず,今後の課題と考えている.