講演情報
[O11-2]当院における直腸癌に対するロボット支援手術の長期成績
新井 聡大, 増田 大機, 青柳 康子, 朝田 泰地, 鵜梶 真衣, 三浦 竣助, 金田 亮, 西山 優, 長野 裕人, 入江 工, 井ノ口 幹人 (武蔵野赤十字病院外科)
【はじめに】直腸癌に対するロボット支援手術は増加傾向にあり,当院においても2019年2月よりロボット支援直腸手術を導入した.ロボット支援直腸手術の良好な短期成績の報告は多く見られるが,長期成績の報告は少ない.
【目的】直腸癌に対しロボット支援直腸手術を施行した症例の長期成績を明らかにすること.
【対象と方法】2019年2月から2022年3月まで,原発性直腸腺癌に対しロボット支援直腸手術を施行した症例を対象とした.pStage IVの症例は除外した.全症例およびpStage別の3年全生存率および無再発生存率を明らかにした.
【結果】対象症例は59例,男性/女性=34例(58%)/25例(42%),年齢中央値は72歳であった.高位前方切除/低位前方切除/腹会陰式直腸切断術=18例(31%)/38例(64%)/3例(5%)であった.手術時間中央値は317分,コンソール時間中央値は201分,出血量中央値は10mlであった.側方郭清は4例(7%)に施行した.開腹移行はなかった.Clavien-Dindo分類Grade III以上の術後合併症発生率は8%,Clavien-Dindo分類Grade II以上の術後合併症発生率は24%,術後在院日数中央値は8日であった.pStageI/II/III=30例(51%)/12例(20%)/17例(29%).3年全生存率は100.0%,3年無再発生存率は89.0%であった(観察期間中央値:35.6ヶ月).局所再発は認めなかった.3年全生存率はpStageI/II/III=100.0%/100.0%/100.0%,3年無再発生存率はpStageI/II/III=100.0%/72.9%/82.4%であった.再発症例は6例で,pStageII/III=3例/3例であった.再発症例は全例血行性転移再発を認め,5例が肝転移,1例が肺転移であった.腹膜播種再発は1例に認めた.pStageIIの再発症例は,いずれも脈管侵襲を伴っており,術後補助化学療法は行わなかった.
【結語】当院における直腸癌に対するロボット支援直腸手術の長期成績を示した.今後の症例の蓄積が必要である.
【目的】直腸癌に対しロボット支援直腸手術を施行した症例の長期成績を明らかにすること.
【対象と方法】2019年2月から2022年3月まで,原発性直腸腺癌に対しロボット支援直腸手術を施行した症例を対象とした.pStage IVの症例は除外した.全症例およびpStage別の3年全生存率および無再発生存率を明らかにした.
【結果】対象症例は59例,男性/女性=34例(58%)/25例(42%),年齢中央値は72歳であった.高位前方切除/低位前方切除/腹会陰式直腸切断術=18例(31%)/38例(64%)/3例(5%)であった.手術時間中央値は317分,コンソール時間中央値は201分,出血量中央値は10mlであった.側方郭清は4例(7%)に施行した.開腹移行はなかった.Clavien-Dindo分類Grade III以上の術後合併症発生率は8%,Clavien-Dindo分類Grade II以上の術後合併症発生率は24%,術後在院日数中央値は8日であった.pStageI/II/III=30例(51%)/12例(20%)/17例(29%).3年全生存率は100.0%,3年無再発生存率は89.0%であった(観察期間中央値:35.6ヶ月).局所再発は認めなかった.3年全生存率はpStageI/II/III=100.0%/100.0%/100.0%,3年無再発生存率はpStageI/II/III=100.0%/72.9%/82.4%であった.再発症例は6例で,pStageII/III=3例/3例であった.再発症例は全例血行性転移再発を認め,5例が肝転移,1例が肺転移であった.腹膜播種再発は1例に認めた.pStageIIの再発症例は,いずれも脈管侵襲を伴っており,術後補助化学療法は行わなかった.
【結語】当院における直腸癌に対するロボット支援直腸手術の長期成績を示した.今後の症例の蓄積が必要である.