講演情報
[PD6-1]炎症性腸疾患診療における外科内科間の連携について~手術症例から見えるもの~
矢部 信成1,3, 小林 拓2,3,5, 原田 優香1, 迫 裕之1, 和田 晴香1,2, 野上 章2,3, 小松 萌子2,3, 芹澤 奏2,3, 渋井 俊祐2,3, 梅田 智子2,3, 松林 真央2,3, 阿曽沼 邦央2,3, 佐上 晋太郎3, 中野 雅2,3, 石井 良幸1,3,4, 渡邊 昌彦1 (1.北里大学北里研究所病院外科, 2.北里大学北里研究所病院消化器内科, 3.北里大学北里研究所病院炎症性腸疾患先進医療センター, 4.北里大学医学部外科学, 5.北里大学医学部消化器内科学)
当院は年間1000例をこえるIBD疾患診療を行っており,内視鏡検査・造影X線検査・CT検査・腸管超音波検査やMRエンテログラフィーなどのモダリティにて検査を組み合わせ的確な診断を行い,保険適応内のすべての既存治療ならびに治験などの先進医療,多職種連携によるチーム医療を提供している.臨床の現場では内科的治療にて病勢調節のつく患者がほとんどだが,外科治療が必要になることも少なくない.当院の特徴の一つとして,他院での治療抵抗例や緊急手術になる可能性がある患者様の受け入れを多く行っている.このような受け入れができるということは外科医もIBD疾患に対応していけなければ,毛頭不可能である.
2016年1月から2023年12月までIBD疾患の外科手術は57例あり,中毒性巨大結腸症や明らかな汎発性腹膜炎症例以外は全て腹腔鏡手術から開始している.そのうち潰瘍性大腸炎は19例,クローン病は38例であった.当然内科外科間で行われる,毎週の合同カンファレンス,病棟・外来の共有フロアでの診療体制にて絶え間ない議論と共有を行い,スムーズな診療を行っている.何より臨床医同士が尊敬しあい,相談のしやすい関係ができていることは特筆すべき点である.手術症例の内訳などを供覧いただき院内連携はもちろんのことだが,日本全国のIBD疾患に向き合う内科医,外科医と更に連携を深めるための場となれば幸いである.
2016年1月から2023年12月までIBD疾患の外科手術は57例あり,中毒性巨大結腸症や明らかな汎発性腹膜炎症例以外は全て腹腔鏡手術から開始している.そのうち潰瘍性大腸炎は19例,クローン病は38例であった.当然内科外科間で行われる,毎週の合同カンファレンス,病棟・外来の共有フロアでの診療体制にて絶え間ない議論と共有を行い,スムーズな診療を行っている.何より臨床医同士が尊敬しあい,相談のしやすい関係ができていることは特筆すべき点である.手術症例の内訳などを供覧いただき院内連携はもちろんのことだが,日本全国のIBD疾患に向き合う内科医,外科医と更に連携を深めるための場となれば幸いである.