講演情報
[VWS2-5]脾彎曲授動を要する左側横行結腸癌,下行結腸癌に対するロボット支援手術のポート配置と短期成績
松田 宙, 高橋 秀和, 岩本 和哉, 朴 正勝, 石見 優佳, WATSAPOL JUAVI JITJAN, 横田 光貴, 高市 翔平, 大橋 朋史, 中原 裕次郎, 文 正浩, 浅岡 忠史, 西川 和宏 (大阪警察病院消化器外科)
(背景)ロボット結腸癌手術は,2022年4月に保健収載されて以来,急速に普及している.演者は2020年1月よりロボット結腸癌手術を開始し,2024年4月まで135例のロボット結腸癌手術を経験した.多関節機能を有し,安定した鉗子操作を可能とするロボット手術の利点を生かして,リンパ節郭清,腸管授動と体腔内吻合を行なっている.近年,脾彎曲授動を要する横行結腸癌,下行結腸癌に対するロボット手術も行われつつあるが,ポート配置を含め未だ標準化されていない.
(目的)
脾彎曲授動を要する左側横行結腸癌,下行結腸癌に対するロボット手術の当科のポート配置と手術手技をビデオで紹介し,短期成績について検討する.
(対象)2023年4月から2024年4月までに当科で施行したロボット支援下結腸切除を施行した81例のうち脾彎曲授動を要した左側横行結腸癌,下行結腸癌12例を対象とした.
(方法)ロボット支援下に内側アプローチで開始し,郭清,脾彎曲授動後にSureFormを用いて結腸をそれぞれ切離する.吻合前にICGを用いて腸管の血流を評価し,体腔内吻合はオーバーラップ法で行った.手術時間,コンソール時間,出血量,吻合法,術後在院日数と術後合併症の短期成績について検討した.
(結果)性別は男性7名女性5名,平均年齢65.6(42-87)歳,平均BMI 24.2(18.2-28.1),腫瘍の占居部位は左側横行結腸/下行結腸脾彎曲寄り/下行結腸SDJ寄りが7/2/3例であった.術式の内訳は横行結腸部分切除4例,左半結腸切除5例,下行結腸部分切除3例であった.吻合法は体腔内Overlap法10例,DST吻合が2例であった.創長平均値は3.2(3-4)cm,手術時間平均値は302.1(182-439)分,コンソール時間平均値は229.3(157-341)分,出血量は中央値0(0-50)ml,郭清リンパ節平均個数16.2個(7-41),術後在院日数中央値は8(7-31)日であった.術後合併症は術後麻痺性イレウスを1例に認めた(Clavien-Dindo分類GradeIIIa).縫合不全,腹腔内膿瘍は認めていない.進行度分類はpStageI/II/IIIa/IIIb/IIIc;4/1/0/5/1であった.
(結語)当院で施行し脾彎曲授動を要する左側横行結腸癌,下行結腸癌に対するロボット手術における短期成績は良好で,安全に導入されていた.
(目的)
脾彎曲授動を要する左側横行結腸癌,下行結腸癌に対するロボット手術の当科のポート配置と手術手技をビデオで紹介し,短期成績について検討する.
(対象)2023年4月から2024年4月までに当科で施行したロボット支援下結腸切除を施行した81例のうち脾彎曲授動を要した左側横行結腸癌,下行結腸癌12例を対象とした.
(方法)ロボット支援下に内側アプローチで開始し,郭清,脾彎曲授動後にSureFormを用いて結腸をそれぞれ切離する.吻合前にICGを用いて腸管の血流を評価し,体腔内吻合はオーバーラップ法で行った.手術時間,コンソール時間,出血量,吻合法,術後在院日数と術後合併症の短期成績について検討した.
(結果)性別は男性7名女性5名,平均年齢65.6(42-87)歳,平均BMI 24.2(18.2-28.1),腫瘍の占居部位は左側横行結腸/下行結腸脾彎曲寄り/下行結腸SDJ寄りが7/2/3例であった.術式の内訳は横行結腸部分切除4例,左半結腸切除5例,下行結腸部分切除3例であった.吻合法は体腔内Overlap法10例,DST吻合が2例であった.創長平均値は3.2(3-4)cm,手術時間平均値は302.1(182-439)分,コンソール時間平均値は229.3(157-341)分,出血量は中央値0(0-50)ml,郭清リンパ節平均個数16.2個(7-41),術後在院日数中央値は8(7-31)日であった.術後合併症は術後麻痺性イレウスを1例に認めた(Clavien-Dindo分類GradeIIIa).縫合不全,腹腔内膿瘍は認めていない.進行度分類はpStageI/II/IIIa/IIIb/IIIc;4/1/0/5/1であった.
(結語)当院で施行し脾彎曲授動を要する左側横行結腸癌,下行結腸癌に対するロボット手術における短期成績は良好で,安全に導入されていた.