講演情報
[O8-5]ロボット支援腹腔鏡下結腸切除における体腔内吻合の手術手技とfeasibility
高橋 秀和, 朴 正勝, 岩本 和哉, 髙市 翔平, 大橋 朋史, 中原 裕次郎, 文 正浩, 浅岡 忠史, 松田 宙, 西川 和宏 (大阪警察病院)
【背景】結腸癌に対するロボット支援下手術が保険収載され,当院でも2022年4月より導入している.体腔内吻合の定型化は,腹腔鏡下手術での経験をもとにロボット手術においても2023年4月より開始し,症例を集積中である.
【対象症例】clinical T4を除く症例.ただし,閉塞症状がありmechanical preparationができない症例は除外する.
【前処置と術式】全例mechanical preparationに経口抗菌薬投与を行なった.臍部に12mmトロッカーを留置したEZアクセスを設置,また別に5mm助手用のトロッカーより適宜吸引を行う.Da Vinci Xi,SureForm 60を口側肛門側のそれぞれ1度ずつ用いて腸管を切除した後,RUSCHメモバッグに標本を収納する.再建はOverlap法で,吻合予定部の腸管の間膜対側同志を並べた後,8cm長の絹糸をガイドに口側に指示糸を掛け,4番アームのtipupにて把持する.それぞれ肛門側に電気メスにて小孔を作成し,逆行性にSureForm60をFireする.SureForm60抜去時には,tipupの位置をできるだけ下げることにより,共通孔の位置を相対的に高くすることによって内容物の漏出を防止する.共通孔は指示糸を4針掛け,SurForm60にて閉鎖する.
【対象・方法】当科で初発結腸癌患者に対して鏡視下結腸切除術を施行し,体腔内吻合を行なった40例.後方視的に術中イベントと術後合併症を検証した.
【結果】腫瘍占拠部位は盲腸が4例,上行結腸が24例,横行結腸が7例,下行結腸が5例であった.小腸・結腸吻合が30例,結腸・結腸吻合が10例であった.術後いかなるグレードの縫合不全も認めなかった.下行結腸癌に対する結腸・結腸吻合の症例において小腸イレウスを経験したが,保存的加療にて軽快した.
【結語】ロボット支援下結腸癌手術における体腔内吻合は安全に施行し得たと考える.当科における手技は,術者のロボット操作のskillに 依存しているが,助手は一人で完遂可能である.
【対象症例】clinical T4を除く症例.ただし,閉塞症状がありmechanical preparationができない症例は除外する.
【前処置と術式】全例mechanical preparationに経口抗菌薬投与を行なった.臍部に12mmトロッカーを留置したEZアクセスを設置,また別に5mm助手用のトロッカーより適宜吸引を行う.Da Vinci Xi,SureForm 60を口側肛門側のそれぞれ1度ずつ用いて腸管を切除した後,RUSCHメモバッグに標本を収納する.再建はOverlap法で,吻合予定部の腸管の間膜対側同志を並べた後,8cm長の絹糸をガイドに口側に指示糸を掛け,4番アームのtipupにて把持する.それぞれ肛門側に電気メスにて小孔を作成し,逆行性にSureForm60をFireする.SureForm60抜去時には,tipupの位置をできるだけ下げることにより,共通孔の位置を相対的に高くすることによって内容物の漏出を防止する.共通孔は指示糸を4針掛け,SurForm60にて閉鎖する.
【対象・方法】当科で初発結腸癌患者に対して鏡視下結腸切除術を施行し,体腔内吻合を行なった40例.後方視的に術中イベントと術後合併症を検証した.
【結果】腫瘍占拠部位は盲腸が4例,上行結腸が24例,横行結腸が7例,下行結腸が5例であった.小腸・結腸吻合が30例,結腸・結腸吻合が10例であった.術後いかなるグレードの縫合不全も認めなかった.下行結腸癌に対する結腸・結腸吻合の症例において小腸イレウスを経験したが,保存的加療にて軽快した.
【結語】ロボット支援下結腸癌手術における体腔内吻合は安全に施行し得たと考える.当科における手技は,術者のロボット操作のskillに 依存しているが,助手は一人で完遂可能である.