講演情報
[O11-6]当院におけるロボット支援下直腸癌手術の導入と手術成績
文元 雄一1, 田中 章博1, 森 拓哉1, 野沢 彰紀2, 田中 肖吾2, 玉森 豊1, 雪本 清隆1, 澤田 隆吾1, 辻仲 利政1 (1.和泉市立総合医療センター消化器外科, 2.和泉市立総合医療センター肝胆膵外科)
【はじめに】近年,外科領域では様々な疾患でロボット支援下手術が導入されるようになり,今後もさらに適応を広げて,全国的に普及していくことが予想される.本邦では2018年4月に直腸癌に対するロボット支援下手術が保険収載され,当院でも2022年8月よりロボット支援下直腸癌手術(ダヴィンチXi)を導入した.
【目的】当院のロボット支援下直腸癌手術の手術成績について検討した.
【対象】2022年8月から2024年3月にかけて,当院でロボット支援下手術を施行した直腸癌33症例を対象とした.
【結果】性別は男性11例,女性22例.年齢中央値は64歳(35-85歳).BMI中央値は22.9Kg/m2(16.8-27.5 Kg/m2).腫瘍の主占拠部位はRS/Ra/Rb=17/9/7例.病期はStage 0/I/II/III/IV=2/6/10/9/6例.術式は高位前方切除術17例,低位前方切除術11例,直腸切断術4例,ハルトマン手術1例で,うちカバーリングストーマ造設2例,側方リンパ節郭清1例を追加している.1例目から10例目までは高位前方切除術のみを適応とし,11例目から低位前方切除術,19例目から直腸切断術,28例目から側方リンパ節郭清と順次,適応を拡大してきた.手術時間中央値は315分(234-640分),コンソール時間中央値は217分(161-554分),出血量中央値は10ml(5-355ml),術中合併症や開腹移行例は認めなかった.術後在院日数の中央値は9日(7-77日).術後合併症は創感染2例,イレウス2例,乳び腹水1例,虚血性腸炎1例,縫合不全1例の計7例で,うちClavien-Dindo分類 Grade III以上は縫合不全の1例(3.3%)のみであった.
【結論】当院におけるロボット支援下直腸癌手術の手術成績は許容範囲内にあり,安全に導入することができたと考えられた.今後は結腸癌も含めたさらなる適応拡大を検討している.
【目的】当院のロボット支援下直腸癌手術の手術成績について検討した.
【対象】2022年8月から2024年3月にかけて,当院でロボット支援下手術を施行した直腸癌33症例を対象とした.
【結果】性別は男性11例,女性22例.年齢中央値は64歳(35-85歳).BMI中央値は22.9Kg/m2(16.8-27.5 Kg/m2).腫瘍の主占拠部位はRS/Ra/Rb=17/9/7例.病期はStage 0/I/II/III/IV=2/6/10/9/6例.術式は高位前方切除術17例,低位前方切除術11例,直腸切断術4例,ハルトマン手術1例で,うちカバーリングストーマ造設2例,側方リンパ節郭清1例を追加している.1例目から10例目までは高位前方切除術のみを適応とし,11例目から低位前方切除術,19例目から直腸切断術,28例目から側方リンパ節郭清と順次,適応を拡大してきた.手術時間中央値は315分(234-640分),コンソール時間中央値は217分(161-554分),出血量中央値は10ml(5-355ml),術中合併症や開腹移行例は認めなかった.術後在院日数の中央値は9日(7-77日).術後合併症は創感染2例,イレウス2例,乳び腹水1例,虚血性腸炎1例,縫合不全1例の計7例で,うちClavien-Dindo分類 Grade III以上は縫合不全の1例(3.3%)のみであった.
【結論】当院におけるロボット支援下直腸癌手術の手術成績は許容範囲内にあり,安全に導入することができたと考えられた.今後は結腸癌も含めたさらなる適応拡大を検討している.