講演情報
[SR3-5]高難度直腸癌手術に対するロボット支援手術
大野 吏輝, 高橋 彩乃, 柿澤 奈緒, 岸川 純子, 大井 悠, 長嵜 寿矢 (埼玉県立がんセンター)
【背景】直腸癌に対するロボット支援手術は2018年の保険承認以降,急速に増加傾向にあり,最近では高難度症例にも適応を広げている施設が増えてきている.
【目的】高難度直腸癌手術に対するロボット支援手術の手術動画および手術成績を提示しその有用性について検討する.
【方法】2019年6月から2023年12月までに施行したロボット支援直腸切除253例のうち,①側方郭清症例71例,②他臓器合併切除症例15例の手術短期成績について検討を行う.
【結果】①側方郭清症例:年齢中央値66(40-87)歳,男/女 48/23例,cStageII/III/IV 30/29/12例,術前治療は8例(11%)に施行.術式LAR/ISR/APR 36/18/17例,側方郭清は両側65例,片側6例に施行.手術時間中央値512(372-718)分,出血量中央値55(0-979)ml,術後合併症(CD G3≦)6例(8%),術後在院日数14(9-30)日であった.RM陽性2例(3%),側方転移陽性12例(17%)であった.②他臓器合併切除症例:年齢中央値71(48-77)歳,男/女 12/3,原発(cStageII/III/IV)/再発 13(5/5/3)/2例,術前治療は9例(60%)に施行.術式 HAR/LAR/Hartmann/APR 2/6/1/6例,側方郭清5例(33%),合併切除臓器は精嚢/精管5 骨盤神経叢4 膣3 内腸骨血管3 膀胱2 尾骨1 小腸1(重複あり)であった.手術時間中央値441(287-774)分,出血量中央値74(14-942)ml,術後合併症(CD G3≦)1例(7%),術後在院日数16(10-30)日であった.RM陽性は0例であった.
【結語】高難度直腸癌手術におけるロボット支援手術の短期成績は良好であった.ロボット支援手術は骨盤深部の狭い空間でも,有効な術野展開,企図した剥離層の追求,多方向からのアプローチが可能であり,とくに高難度症例において有用なアプローチ法と考えられる.
【目的】高難度直腸癌手術に対するロボット支援手術の手術動画および手術成績を提示しその有用性について検討する.
【方法】2019年6月から2023年12月までに施行したロボット支援直腸切除253例のうち,①側方郭清症例71例,②他臓器合併切除症例15例の手術短期成績について検討を行う.
【結果】①側方郭清症例:年齢中央値66(40-87)歳,男/女 48/23例,cStageII/III/IV 30/29/12例,術前治療は8例(11%)に施行.術式LAR/ISR/APR 36/18/17例,側方郭清は両側65例,片側6例に施行.手術時間中央値512(372-718)分,出血量中央値55(0-979)ml,術後合併症(CD G3≦)6例(8%),術後在院日数14(9-30)日であった.RM陽性2例(3%),側方転移陽性12例(17%)であった.②他臓器合併切除症例:年齢中央値71(48-77)歳,男/女 12/3,原発(cStageII/III/IV)/再発 13(5/5/3)/2例,術前治療は9例(60%)に施行.術式 HAR/LAR/Hartmann/APR 2/6/1/6例,側方郭清5例(33%),合併切除臓器は精嚢/精管5 骨盤神経叢4 膣3 内腸骨血管3 膀胱2 尾骨1 小腸1(重複あり)であった.手術時間中央値441(287-774)分,出血量中央値74(14-942)ml,術後合併症(CD G3≦)1例(7%),術後在院日数16(10-30)日であった.RM陽性は0例であった.
【結語】高難度直腸癌手術におけるロボット支援手術の短期成績は良好であった.ロボット支援手術は骨盤深部の狭い空間でも,有効な術野展開,企図した剥離層の追求,多方向からのアプローチが可能であり,とくに高難度症例において有用なアプローチ法と考えられる.