講演情報
[P8-2-4]尿管浸潤を伴う盲腸癌に対して,蛍光尿管ステントとMIPSを併用し切除し得た1例
井関 貞仁, 青木 武士, 渡辺 誠, 北島 徹也, 高木 祐希, 小沢 慶彰, 柴田 英貴, 田代 良彦, 伊達 博三, 渡邊 良平, 松田 和広, 草野 智一, 加藤 容二郎, 山崎 公靖, 吉武 理 (昭和大学消化器・一般外科)
【緒言】
MIPSを用いることで,位置ずれを1mm以下に,投影までの時間差を0.1秒未満に短縮することが実現でき,これにより臓器の動きや変形に対してもICG蛍光画像がリアルタイムで追従することが可能となった.また蛍光発光部位を特定の色に,非蛍光部位を白色に変換するアルゴリズムを用いることで無影灯を消灯しても十分に明るい術野を提供することも可能となった.
今回大腸癌尿管浸潤に対して蛍光尿管ステントを挿入し,MIPSをガイドに手術を行った1例を経験したため報告する.
【症例】
症例は60歳台男性,2週間以上持続する食思不振・下腹部痛・水様便を主訴に当院消化器内科を受診し,CTを施行したところ回盲部の腫瘤性病変,右尿管浸潤,右肺転移を認めた.盲腸腫瘤による小腸閉塞があるため,イレウス管挿入し減圧を行い,その後下部消化管内視鏡検査を施行し,盲腸に肉眼型:2型の進行大腸癌を認めたため,盲腸癌(cStageIV T4N1M1)と診断した.遠隔転移巣・原発巣ともに切除可能であり,盲腸癌に対して手術を行う方針となった.
手術に関しては,尿管浸潤があるため蛍光尿管ステント挿入を泌尿器科に依頼し,MIPSを用いて腫瘍を同定しつつ盲腸癌・尿管合併切除を行った.術後経過は良好で,POD10日目に退院とした.
【結語】
今回MIPSをガイドに手術を行い,リアルタイムナビゲーションで切除を行うことができた.従来のICG蛍光法では術野とモニター間の視線移動が必要であり,手振れによる影響があり,術中にICG蛍光画像を継続的に観察することは非現実的である.MIPSを用いることでこれらの問題点を解消することができ,リアルタイムナビゲーションでより安全に切除することができ,治療成績向上に寄与する可能性があると考えられた.
MIPSを用いることで,位置ずれを1mm以下に,投影までの時間差を0.1秒未満に短縮することが実現でき,これにより臓器の動きや変形に対してもICG蛍光画像がリアルタイムで追従することが可能となった.また蛍光発光部位を特定の色に,非蛍光部位を白色に変換するアルゴリズムを用いることで無影灯を消灯しても十分に明るい術野を提供することも可能となった.
今回大腸癌尿管浸潤に対して蛍光尿管ステントを挿入し,MIPSをガイドに手術を行った1例を経験したため報告する.
【症例】
症例は60歳台男性,2週間以上持続する食思不振・下腹部痛・水様便を主訴に当院消化器内科を受診し,CTを施行したところ回盲部の腫瘤性病変,右尿管浸潤,右肺転移を認めた.盲腸腫瘤による小腸閉塞があるため,イレウス管挿入し減圧を行い,その後下部消化管内視鏡検査を施行し,盲腸に肉眼型:2型の進行大腸癌を認めたため,盲腸癌(cStageIV T4N1M1)と診断した.遠隔転移巣・原発巣ともに切除可能であり,盲腸癌に対して手術を行う方針となった.
手術に関しては,尿管浸潤があるため蛍光尿管ステント挿入を泌尿器科に依頼し,MIPSを用いて腫瘍を同定しつつ盲腸癌・尿管合併切除を行った.術後経過は良好で,POD10日目に退院とした.
【結語】
今回MIPSをガイドに手術を行い,リアルタイムナビゲーションで切除を行うことができた.従来のICG蛍光法では術野とモニター間の視線移動が必要であり,手振れによる影響があり,術中にICG蛍光画像を継続的に観察することは非現実的である.MIPSを用いることでこれらの問題点を解消することができ,リアルタイムナビゲーションでより安全に切除することができ,治療成績向上に寄与する可能性があると考えられた.