講演情報
[P21-1-2]当院のConversion Surgery症例の予後
佐村 博範, 新垣 淳也, 堀 義城, 山城 直嗣, 古波倉 史子 (浦添総合病院)
【はじめに】技術的・腫瘍学的に治癒切除不能な大腸癌に対して化学療法と放射線療法(RT)を駆使しconversion Surgery(CS)を目指している.今回,CSができた6例を経験したので報告する.【対象・方法】2019年から2022年9月までに治療開始した初診時StageIV大腸癌54例中,Conversionできた症例が6例であった.NAC症例は除外した.年齢は51歳(43-76)で全例女性であった.非治癒因子は1例が膨大動脈リンパ節転移で5例は肝転移H3であった.初診時2例に通過障害を認め,それぞれ原発切除と人工肛門造設術後に化学療法開始し,他5例は化学療法から開始した.Regimenは5例がTriplet+分子標的薬で1例がFOLFOX+Cmabであった.化学療法中に画像検査を繰り返し効果判定と治癒切除の可能性を検討した.化学療法は8-12コースを目処に手術を計画した.肝転移には化学療法をメインに施行し,某大動脈リンパ節(PAN)転移には化学療法後に放射線化学療法を施行し根治術を施行した.【結果】観察期間の中央値は35か月(24-59)であった.4例で再発を認め再発までの期間は3か月(3-11)で残肝再発が2例で肺転移が2例であった.残肝再発の1例は重粒子線治療+放射線治療でcCRを得ており,1例は再切除後放射線療法を施行している.肺転移の1例は治癒切除出来,1例は化学療法を施行している.担癌状態の症例は2例で全例生存している.【結語】CS後再発は効率に来たすが都度適切に加療することで長期予後が得られる可能性があると思われた.