講演情報
[P2-2-5]超高齢者における当院での治療成績
前田 裕介, 戸田 重夫, 的場 周一郎, 冨田 大輔, 呉山 由花, 平松 康輔, 福井 雄大, 花岡 裕, 上野 雅資, 黒柳 洋弥 (虎の門病院)
【背景】高齢化が進んでおり,大腸癌患者も高齢者が増加している.その中で90歳以上の超高齢者と呼ばれる割合も増えている.一般に,高齢者は並存疾患が多くASAも高い傾向にあり手術の安全性についての報告はまだない.
【目的】当院で行われた90歳以上の大腸癌手術における治療成績を明らかにする.
【方法】2010年4月から2024年4月に行われた90歳以上の大腸癌手術72例を後方視的に検討した.
【結果】
(患者背景)72例(男31例,女41例),年齢中央値92歳(90-98歳),BMI20.5(15.4-30),ASA1/2/3:5/54/13,cStage0/I/II/III/IV:1/6/31/24/10であった.
(手術・短期成績)開腹2例,腹腔鏡69例,ロボット手術1例で,原発切除は70例で行われ,2例は人工肛門造設のみであった.手術時間は238分(100-694分),出血量は6ml(0-780ml).合併症は全体で34例で認め,GradeIII以上は9例(12%)で,内訳はイレウス・創部感染・肺炎・吻合部出血などであった.術後在院日数は15日(8-117日)で術後在院死亡は認めなかった.術後補助化学療法は行った症例はない.
(長期成績)StageIVを除いた62例の全生存期間中央値は577日(12-2920日)で,長期予後としてはフォローアウトが17例,26例死亡(現病死10例,他癌死3例,他病死10例),29例生存している.
【結論】長期成績はフォローアウトが多いものの,短期成績としては術後在院日数は長いものの術後在院死はなく比較的安全に行えると考える.
【目的】当院で行われた90歳以上の大腸癌手術における治療成績を明らかにする.
【方法】2010年4月から2024年4月に行われた90歳以上の大腸癌手術72例を後方視的に検討した.
【結果】
(患者背景)72例(男31例,女41例),年齢中央値92歳(90-98歳),BMI20.5(15.4-30),ASA1/2/3:5/54/13,cStage0/I/II/III/IV:1/6/31/24/10であった.
(手術・短期成績)開腹2例,腹腔鏡69例,ロボット手術1例で,原発切除は70例で行われ,2例は人工肛門造設のみであった.手術時間は238分(100-694分),出血量は6ml(0-780ml).合併症は全体で34例で認め,GradeIII以上は9例(12%)で,内訳はイレウス・創部感染・肺炎・吻合部出血などであった.術後在院日数は15日(8-117日)で術後在院死亡は認めなかった.術後補助化学療法は行った症例はない.
(長期成績)StageIVを除いた62例の全生存期間中央値は577日(12-2920日)で,長期予後としてはフォローアウトが17例,26例死亡(現病死10例,他癌死3例,他病死10例),29例生存している.
【結論】長期成績はフォローアウトが多いものの,短期成績としては術後在院日数は長いものの術後在院死はなく比較的安全に行えると考える.